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軽量サコッシュの作り方!型紙や生地、パーツなど詳しく解説!【MYOG】

軽量なサコッシュを自作する方法【MYOG】

こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。

 

「MYOG(Make Your Own Gearの略)」をやってみようということで前回バックパックを自作したが、今回は50gの軽量なサコッシュを作ってみた。

 

今回はサコッシュの型紙や材料から縫い方まで、サコッシュの作り方をまとめて紹介するよ。

サコッシュを作った経緯

前回バックパックを作ってみたので、試しに初心者向けのいくつかの低山に日帰りで行ってみた。

ウルトラライトのバックパックを自作する方法【MYOG】 - ハンバート友幸の庭

 

実際に山に登って気がついたのが、スマホや財布をいれる小物入れが必要だということだ。

財布は駅を出たら使うことがないのでバックパックの中に入れるのだが、一度バックパックを下ろして財布をバックパックの中にいれるのが地味に面倒くさい。

それに途中で何か行動食を買おうとすると財布からバックパックからまた取り出さないといけなくなる。

 

財布をバッグパックの中に入れるのが面倒な時は、取り出しやすいようにフロントポケットに入れている。

山の中でほとんど人に会うことはないが、防犯上あまり良くないだろう。

 

スマホはパンツのポケットにいれているのだが、歩いていると結構汗をかいてくるので、ポケットが汗で濡れてくる。

特に防水仕様でもないので下手をするとスマホが壊れる可能性がある。

スマホは分岐点などでGPSで位置を確認するのに使うのですぐに取り出す必要があり、バックパックにいれておく事はできない。

 

バックパックのサイドポケットに入れておく手もあるが、落として壊す危険があるのでできれば避けたい。

結局なにかしらの小物入れが必要という結論に至り、簡単に作れるシンプルなサコッシュを自作することにした。

自作するサコッシュのサイズを考える

サコッシュを自作することにしたので、まず具体的なサイズを考える。

財布やスマホをいれるのは前提として、他に入れる可能性が高いものといえば、500mlのペットボトルだろう。

 

今はボトルはバックパックのサイドポケットにいれているが、サコッシュに入れる可能性もあるので、最低限ペットボトルがはいるくらいの大きさはあったほうがいい。

 

500mlのペットボトルの大きさは「高さ205mm、幅65mm」なので、横置きにした状態でこのサイズが入るサコッシュを作ることにする。

 

最終的なサイズは「幅26cm×高さ20cm×マチ7cm」で作ることにした。

これで本体容量が大体3.6リットルのサコッシュができることになる。

 

※後で気がついたが、B5サイズが「182mm×257mm」なので汎用性を高めるなら、幅は27cmにしたほうがいいかもしれない。

サコッシュの作り方「型紙について」

「幅26cm×高さ20cm×マチ7cm」と寸法が決まったので、サコッシュの型紙を引く。

今回作ったサコッシュの型紙は以下のようになっている。

サコッシュの作り方「型紙について」

非常にシンプルな横長の四角いサコッシュだ。

 

市販されている一般的なサコッシュのように、フロントにポケットを取り付けることにした。

フロントポケットを取り付けない場合は、本体は長方形の型紙1枚のサイドを縫うだけでできるよ。

 

ポーチに肩紐をつければサコッシュになるので、型紙は非常に簡単だ。

実際、ポーチに肩紐をつけてサコッシュにしている人もいるしね。

 

縫い代は、ファスナー付け位置(0.7cm)と、フロントポケットの上部分(2cm)だけ縫い代が違うが、あとは全て1cmとしている。

 

ショルダーは裏表あるので、2つ裁断する必要があるよ。

サコッシュの作り方「材料について」

続いてサコッシュの材料だ。

生地は手芸屋さんで好みの生地を選べばいいが、登山などで使う場合は、丈夫で水に強いナイロンなどを選んだほうがいい。

 

わたしはバックパックを作った時に買って余っている生地を使った。

本体に使った40デニールのナイロンだと薄いのとシャカシャカうるさそうだったので、バックパックの底に使った少し厚めの生地で作ることにしたよ。

 

MYOGではよく、デュポン社の「タイベック」という不織布などもよく使われている。

建築資材などにも使われている丈夫な素材で、値段も手頃なのでタイベックを使うのもありだ。

タイベックの詳細については「タイベックとは?生地の特徴やデメリットを紹介! 」の生地で詳しく紹介しているよ。

 

 

それ以外に用意したパーツは以下の通りだ。

  • YKK コイルファスナー30cm(正確に作る場合は25cm)
  • プラスチックボタン:1組 ※なくても可
  • ITW NEXUS LineLoc:2個
  • コード:約60cm
  • 小型のカラビナ:2個 ※なくても可
  • 8mmナイロンテープ:20cm程度

コイルファスナー

コイルファスナーは洋服などにも利用されている最も一般的なファスナーだ。

YKKのファスナーには「コイルファスナー」の他に「ビスロンファスナー」や「アクアガード」などのファスナーがある。

ビスロンファスナーは、ファスナーのエレメントを外して長さを調整しなければいけないのが面倒。

アクアガードはネットでは買えるが、近所の手芸店ではまず売っていないので入手が困難。値段も高いので却下。

コイルファスナーは、エレメントごと縫うことができるし、そのへんの手芸店でうっているので、入手も簡単だ。

プラスチックボタン 

プラスチックボタンは、フロントポケットを留めるために購入した。

バックパックを作った時、フロントポケットが下がってしまったので、今回は留められるようにプラスチック製のスナップボタンを購入した。

このスナップボタンは工具がなくて手で簡単に取り付けられるものだ。

 

ボタンのかわりにベルクロやファスナーを取り付けてもいい。

何もつけなくても、ポケット自体にマチがないため、バックパックのように大きく下がってくることはないはずだ。

プラスチックパーツ

紐の長さを調整するパーツはITW NEXUSの「LineLoc」を使用してみた。

サコッシュの作り方「材料について」

UL系のガレージメーカーで使われてることの多いプラスチックパーツだ。

もともとテントの紐を調整するパーツだが、ガレージメーカーの「山と道」がサコッシュに使用して便利だったことから、サコッシュやバックパックでも利用されるようになったようだ。

 

手芸屋さんにはまずおいていないので、購入するなら、トーキョービニールなどのオンラインショップを利用しよう。

コード類、その他

コードは、モンベルに行った時に購入した2mmの紐を1m購入して使った。

ナイロンテープは生地と同じくバックパックで利用した8mmのナイロンテープを利用したよ。

今回ファスナーを買った店で、カラビナも買ったので試しにつけてみたが、必ず必要なわけではないので、無理に用意する必要はないよ。

サコッシュの作り方

サコッシュを自作した流れを紹介するよ。

ポーチを作ってショルダーを取り付けるだけなので、そこまで難しくはないよ。

サコッシュ本体を作る

フロントポケットを作る

まず最初にフロントポケットを作ることにする。

ポケット上の3つ折りステッチ部分を、1cm幅で縫う。

サコッシュの作り方

縫い上がるとこんなかんじになる。

サコッシュの作り方

次にスナップボタンを本体とポケットに取り付ける。

サコッシュの作り方

スナップボタンは、ポケット側にメス(凹んでいる方)、本体側にオス(凸になっている方)を取り付ける。

これは出っ張っている部分が皮膚に当たらないようにするためだ。

 

今回は、ポケットの上から2cmの位置にスナップボタンを取り付けることにする。

中央部分の上から2cmの位置にチャコペンで印をつけてから、目打ちなどで穴を開ける。

サコッシュの作り方

その後、スナップボタンを取り付ける。

手で押すだけで簡単に取り付けることができる。

サコッシュの作り方

 

 

同じようにフロント側もスナップボタンを取りつける。

サコッシュの作り方

ポケット側はましだったが、フロント側はボタンをつけたところの生地がかなり引きつってしまっている。

目打ちだと穴が小さいので、閉じた時に生地が引っ張られてしまうようだ。

ポンチなどで生地にしっかりと穴を開ければもっときれいになるはずだ。

 

フロントポケットを取り付ければ引きつりがあまり目立たないのでよしとする。

サコッシュの作り方

パーツを全てつけ終えたので、フロントとポケットの脇を0.5cmで仮止めしておく。

サコッシュの作り方

ファスナーを取り付ける

次に開口部のファスナーを取り付ける。

ファスナーを買いに行った店で、コイルファスナーがオープンファスナーしか売ってなかったので、オープンファスナーを使うことにする。

サコッシュの作り方

どうせ途中で切り落とすので関係ないしね。

 

フロント部分にファスナーを中表(ファスナーの上が裏側になる)にして縫いつける。

サコッシュの作り方

※今回間違えてファスナーを左右逆につけている。本来はファスナーを閉じた時に正面からみて左側にある方が正解なので注意。

 

ファスナーのつけ位置は、端から1.5cmの位置に合わせるようにしよう。

サコッシュの作り方

ファスナーの生地端と本体の生地端を合わせて、ミシンの押さえが端にくるようにして縫えば簡単に縫えるはずだ。

このために、ファスナー付け位置の縫い代は0.7cmにしている。

ファスナーはスライダーがあると邪魔で縫いにくいので、スライダーがある位置まで縫ったら、一旦縫うのを止めて、スライダーを動かしてからまた縫い始めよう。

 

同じように中表にして背面側にもファスナーを縫い付ける。

サコッシュの作り方

縫い間違いが心配な場合は一度完成した状態を作って、裏返しているとわかりやすい。

縫い終えたところ。

サコッシュの作り方

ファスナーを表に返して、ファスナーを閉じると完成に近づいてくる。

サコッシュの作り方

ファスナーの終わり部分で生地がずれてしまっている。

今回ファスナーの終わり部分は切り落とすので印を入れていなかったせいでずれてしまったようだ。

当たり前のことだけど縫い合わせる時は、きちんと印をつけて合わせながら縫ったほうがいいね。

 

このままだと生地が浮いてしまうので、ファスナーとの生地端にコバステッチをかけて、生地とファスナーを落ち着かせる。

サコッシュの作り方 

 

あとは邪魔なファスナー部分をハサミで切る。

最後にエレメントが外れないように、端から0.5cmのところで縫い止めをしておけばファスナー取り付け完了だ。

サコッシュの作り方

隠しマチを作る

ファスナーができたら、次はサイドを縫ってサコッシュ本体をを完成させる。

最初に脇を縫う前に、コードを取り付けるためのナイロンテープを取り付ける。

サコッシュの作り方

取り付け位置は、ファスナーから1cm下が上端になるようにした。

5cmに切ったナイロンテープを二つ折りにして、端から0.5cmで縫って仮止めしておく。

 

 

その後、前面と背面を中表に合わせて側面を1cmで縫う。

サコッシュの作り方

今回マチが7cmなので、半分の3.5cmで二つ折りにすると長さがピッタリにあうはずだ。

型紙の破線の部分が一番下になるようにして縫えばいい。

縫う時はファスナーを開けておこう。

そうしないと、ひっくり返せなくなってしまう。

 

次に隠しマチを作る。

マチを背面側に折って、マチがかかる部分の側面をもう一度1cm幅で縫う。

サコッシュの作り方

 

マチ部分は、最初に側面を縫う時に折っておいて一緒に縫ってもいいが、補強も兼ねて二度縫いしている。

サコッシュの作り方

面倒な人はまとめて縫ってしまってもいい。

 これで隠しマチは完成だ。

 

表にひっくり返すと、サコッシュ本体の完成だ。

サコッシュの作り方

あとはサコッシュのショルダーストラップを作成するだけだ。

ショルダーストラップを作るのが面倒な人は、紐をくくりつければサコッシュの完成となる。

ショルダーストラップを作る

まず最初にLineLocを取り付けるためのナイロンテープを用意する。

今回使うLineLocはベルト幅が13mmなので、13mmのナイロンテープがあったほうがいいのだが、手持ちにその幅のナイロンテープがないので10mmのナイロンテープで代用する。

サコッシュの作り方


10mmのナイロンテープを5cm幅で2つ裁断する。

サコッシュの作り方

 両端はライターで炙ってほつれないようにしておいた。

 

LineLocは、ショルダーの両端真ん中に取り付ける。

ナイロンテープをLineLocに取り付けて、生地の表側に端から0.5cmで仮止めしておく。

サコッシュの作り方

仮止めができたら、ショルダーを中表に合わせて周囲を1cmで縫う。

サコッシュの作り方

全部縫ってしまうとひっくり返せなくなるので、周囲を縫う時はどこか1ヶ所を閉じないで残しておこう。

サコッシュの作り方

大抵はひっくり返しやすいように、中央の辺を数センチ残しておくが、今回は両端の片側を縫わずに残しておいた。

サコッシュの作り方

角の部分は縫い代を半分切り落としておくと角の形ができやすくなる。

今回角を切り落としてないせいで、角がうまくでていないところがあった。

 

縫っていない部分から、生地の表側を引っ張り出してひっくり返してやる。

その後は縫い残した穴の部分を縫い代を穴の中に折って、上からステッチをかけて穴を閉じる。

そのままだと生地がういた状態なので、周囲にステッチして生地を落ち着かせてあげよう。

サコッシュの作り方

 

周囲のステッチをする時に、縫いにくい時はしっかりとアイロンをかけるか、目打ちなどを使ってしっかりと形を出してあげればある程度きれいに縫えるはずだ。

 

ショルダー部分ができたら、コードをLineLocに取り付ければ完成だ。

サコッシュの作り方

今回25cmの長さで両端に取り付けたが、コードはもうちょっと長くても良かったかも。

本体には小型のカラビナをつけているので、カラビナがない場合は35cmくらいあったほうがいいかも。

ある程度長めに切っておいて、使ってみて調整するのが一番いいだろう。

自作サコッシュの完成!

完成したサコッシュはこちら。

自作サコッシュ

今回マチを隠しマチにしてあるので、平置きにしてもコンパクトになる。

 

重さを測ってみたら全部で50gだった。

カラビナとかを外せばもっと軽くなるだろう。

 

ファスナーを開けたところ。

自作サコッシュ

特に仕切りのポケットなどは内部につけていないが、小物が多い場合はつけたほうが便利かも。

 

隠しマチ部分。

自作サコッシュ

マチ幅はペットボトルがはいるように7cmにしている。

 

実際ペットボトルを寝かせて入れてみたが、きれいに収まった。

自作サコッシュ

今回も内部の縫い代は放置しているのできれいではない。

 

ペットボトルを立てるとギリギリ収納できない。

自作サコッシュ

今回高さを20cmにしているが、ペットボトルを縦にいれたいなら、21cm~22cm程度の高さに修正すればいいだろう。

ただペットボトルを縦にいれても、他に何も入れてないとどうせ倒れるんだよね。

 

マチがある程度あるおかげか、マチを広げると勝手に自立する。

自作サコッシュ

座ってサコッシュの中身を取り出したい時に便利だろう。

サコッシュの作り方まとめ

今回は、サコッシュを自作してみた。

 

サイズ感をみるために試しに作ったので、内部の縫い代などは処理していない。

きれいに作るなら、パイピングテープで縫い代を覆ってあげたほうがいいだろう。

あとスナップボタンやファスナー部分にしわがよっているので、次作る時はもっときれいに作ろうと思う。

 

サコッシュはポーチに紐をつければ完成するのでそこまで難易度は高くない。

サコッシュを作ろうと考えている人は参考にしてみてね。

サコッシュの関連記事

その後、いくつかサコッシュを作って改良を加えたサコッシュは作成した。

自作サコッシュの改良版

関連記事:自作サコッシュをX-PACでアップデート!【MYOG】

 

その後さらに改良を加えて、オリジナルULサコッシュの販売も始めたよ。

オリジナルULサコッシュの販売

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