小さくて持ち運びしやすいサコッシュは、街でもよくみかけるが登山でも大活躍する。
もともとサコッシュは自転車競技の補給袋のことだが、日本では登山で利用されているという経緯があり、サブバッグとしてザックと一緒に利用している人も多い。
わたしも登山のときには必ずサコッシュを持っていている。
この記事では、サコッシュを登山で使うと便利な理由や、登山中のサコッシュの中身、
おすすめのサコッシュについて紹介するよ。
登山のサコッシュってどうなの?って思っている人はみてみてね。
サコッシュを登山で使うメリット
- ザックを荷物から取り出す手間が省ける
- 行動食をすばやく補給できる
- 休憩中の貴重品入れになる
- ウエストポーチに比べてザックと干渉しにくい
1.ザックから荷物を取り出す手間が省ける
サコッシュを登山で使うと、荷物を取り出すたびにザックを降ろす手間を省くことができるので非常に便利だ。
歩いている時に一度立ち止まってザックを地面に降ろし、中から荷物を取り出すのは、結構面倒くさい。
- ザックを降ろす
- 中から荷物を取り出す
- ザックにしまう
登山用のザックは日常で使うリュックとは違い、容量を調整できるようにロールアップ式になっていることも多く、頻繁に開けるには少し面倒なことも多い。
サコッシュに使用頻度の高いスマホやカメラ、地図などをいれておけば、ザックを降ろして荷物を取り出す手間が省けるので便利だ。
洋服のポケットにいれるという手もあるが、軽量なモデルだとポケット自体が付いていないことも多いし、服のポケットに入れていると汗で濡れてしまうので、スマホなどは故障してしまう可能性がある。
2.行動食をすばやく補給できる
サコッシュに行動食をいれておけば、すばやく行動食を取り出して補給することができる。
行動食は歩きながら栄養や糖分を補給する食べ物のことだ。
登山中はエネルギー切れを起こさないために移動中に食べる行動食を持っていったほうがいい。
登山は「つらい」というイメージがあるが、行動食を食べてカロリーを補給しながら歩いていれば、途中でエネルギー切れにならないので非常に楽だ。
人によっては休憩中に食事を取らずに行動食だけ食べて登山をする人もいる。
行動食をザックの中にしまっていると取り出すのが面倒で、急いでいる時は、補給せずにそのまま進んでしまいがちだ。
補給せずに歩いているとハンガーノックなどのエネルギー切れになってしまう恐れがある。
それに行動食なのに、取り出すたびにいちいちザックを降ろすために立ち止まらないといけないのもおかしな話だ。
飴などの小さなものならウエストベルトのポケットなどにいれることができるが、コンビニで買ったパンやおにぎりなどの大きな食べ物を持っていくなら、サコッシュがあったほうが便利だ。
4.貴重品入れになる
サコッシュは行動中以外にも、テント泊やキャンプ場などの貴重品入れとして活躍する。
防犯上、ザックの中に貴重品をいれたままにしておくのは避けたいところ。
そんなときに、サコッシュがあれば財布や鍵などの貴重品をいれてそのまま行動することができる。
またバスや列車でもザックを網棚に置いて、必要なものだけを持ち歩くことができる。
3.ウエストポーチに比べてザックと干渉しにくい
サコッシュと同じような小さいバッグにウエストポーチがある。
ウエストポートも小物を持ち運ぶのに便利なアイテムだが、腰に巻くとザックのウエストベルトと干渉してしまうので使いにくい。
肩がけにすることもできるが、ウエストポーチはもともと腰に巻くことを前提に作られているのでベルトの幅が広く、肩や背中でザックと干渉しやすい。
ウエストポーチ単体で使うなら問題ないが、ザックと一緒に使うならサコッシュのほうが使いやすいだろう。
サコッシュによってはウエストポーチのように腰に巻けるタイプのものもある。
登山中のサコッシュの中身は?
登山する時のサコッシュには「登山中によく使うもの」や「貴重品」を入れておくといい。
登山中のサコッシュの中身を上げてみると以下のようなものがあげられるだろう。
- スマホ
- カメラ
- 財布
- 行動食
- 日焼け止めクリーム、リップクリーム
- モバイルルーター(あれば)
- モバイルバッテリー
- 地図
- コンパス
- タオルや手ぬぐい
スマホと行動食は必須でが、後は利用する人や時期によって必要なものが変わってくるだろう。
わたしは財布が手元にないと心配なのでサコッシュにいれているが、登山中に財布を使う機会はないのでザックにいれてしまってもいい。
モバイルルーターもサコッシュに入れているが、登山中は電源さえ入っていれば操作する必要は特にないので、ザックに入れてもいいし、モバイルルーターを使っていない人はそもそも必要ない。
薬やバンドエイドがはいった救急セットや、ヘッドライトをサコッシュにいれている人もいるし、寒い時期なら手袋や羽織るものを入れておいてもいいだろう。
とりあえずすぐにアクセスしたいものをサコッシュに入れておいて、使わなければ次回の登山ではザックに入れておけばいい。
登山で使うサコッシュを選ぶポイント
ある程度の防水性、撥水性がある
登山で使うサコッシュは、防水性や撥水性があり、ある程度の水を弾いてくれるものを選ぼう。
サコッシュはもともとは自転車競技で食料を補給するために使われていた綿素材の肩掛けポーチだが、山は天気がかわりやすく突然雨が降ることが多いので、水を含む綿は登山には向いていない。
最近では街で使う人が増えているので綿で作られた製品も多いが、登山で使うならナイロンやポリエステルなどの水を弾く生地で作られた製品を使おう。
アウトドアメーカーのサコッシュなら、間違いなくナイロンやポリエステルで作られていてある程度の防水性、撥水性があるので雨が降っても安心だ。
ただしサコッシュは基本的に縫い目にシーム処理が施されていないので、防水性のある生地で作られていても完全防水ではない。
多少の雨ならしのげるが、縫い目の穴から雨が侵入することもあるので過信は禁物だ。
軽量である
登山で使うサコッシュは軽量なものを選ぼう。
登山では普段は歩かない山道を長時間歩くので、荷物はできるだけ軽いほうがいい。
わずかな違いだが、快適に登山をするなら少しでも軽いほうがいい。
肩紐の調整がしやすいもの
登山で使うサコッシュは肩紐の調整がしやすいものを選ぼう。
サコッシュは移動中は肩紐を短くして体に密着させておいたほうが、サコッシュがゆれずに歩く時の邪魔にならない。
肩紐が長いとブラブラして何かに引っかかたりする恐れがあるし、段差がある場所で足を上げたときに当たってしまい移動を妨げてしまう恐れがある。
逆にサコッシュの中からものを取り出す時には、肩紐を長くしたほうが使いやすい。
そのため登山で使うサコッシュは、肩紐の長さが簡単に調整できたほうが便利だ。
登山に使えるサコッシュ
グラナイトギア「ハイカーサチェル」
- サイズ:20cm×17.5cm×4cm
- 重量:65g
- 素材:30Dシルナイロン
グラナイトギアは、1986年にアメリカのミネソタ州に誕生したアウトドアメーカーだ。
ハイカーサチェルは小ぶりのサコッシュで、素材には30デニールの薄手のコーデュラナイロンの両面にシリコンコーティングを施した「シルナイロン」を使用している。
シルナイロンは軽量で撥水性があり摩耗性や撥水性も高いため、アウトドアでは定番の素材だ。
ハイカーサチェルはそこまで大きいサコッシュではないので、スマホや財布、行動食など最低限のものを持ち歩きたい時に向いている。
カラバリが豊富でモノトーンからアウトドアらしい派手なカラーリングの組み合わせが販売されているので、気に入ったカラーが見つかるだろう。
アンドワンダー「シルサコッシュ」
- サイズ:W34cm×H22.5cm×D2cm
- 重量:75g
- 素材:シルナイロン
アンドワンダーは2011年からスタートした日本のアウトドアメーカーだ。
アウトドアメーカーながら街で着ても違和感が無いような洗練されたデザインが特徴のブランドだ。
シルサコッシュは名前の通り、素材にグラナイトギアのハイカーサチェルと同じ「シルナイロン」を使用しているサコッシュだ。
大きめなサコッシュで幅が34センチあるので、MacBookなどの13インチパソコンを収納することもできる。
カラビナがついているので、パンツのベルトループに取り付けてウエストポーチのように使うこともできる。
サイズが大きいが肩紐がベルトではなくすべてコードでできているので、重たいものを入れすぎると、肩に食い込んで痛くなる恐れがある。
その点は少し注意が必要だろう。
Original U.L.Sacoche
- サイズ:W27cm×H19cm×D6cm
- 重量:55g
- 素材:ファイバーマックス64、X-Pac LS07
最後に紹介するのは、オリジナルのULサコッシュだ。
重量55gの軽量サコッシュで、素材には、ヨットのセールとして使われているスピンネーカークロス「ファイバーマックス」と「X-Pac」を使用している。
本体についているプラスチックパーツ(ITW Nexus社のLineLoc)をつまめば簡単に肩紐の調整ができ、水が侵入しにくいYKKの止水ファスナーを使用して防水性を高めてあるので、多少の雨ならしのぐことができる。
以下のサイトで購入することができるので、気になる人はみてみてね。
オンラインストア:U.L.Gear Store
商品の詳細は以下の記事にも記載しているので良かったら参考にしてね。
関連記事:オリジナルULサコッシュを販売中
サコッシュは登山にあると便利
サコッシュは登山で使うと非常に便利なアイテムだ。
手元に必要なものを置いておけるので、ザックを開けなくても必要なものに素早くアクセスすることができる。
わたしも最初は「サコッシュなんている?」と思っていたが今では必須のアイテムだ。
登山でサコッシュを使ったことのない人は、ぜひ一度使ってみてほしい。