こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。
働き方には、さまざまな形態、名称がある。
正社員、派遣社員、契約社員、アルバイト、フリーター、パートなどなど。
正社員以外は、非正規雇用として括られる。
英語でいうと、Part time jobである。
わたしは派遣として働いているのだが、派遣社員には2種類あるのをご存じだろうか。
それが特定派遣と一般派遣である。
わたしは派遣社員に所属しているが、私の周りにも数多くの特定派遣の人たちがいる。
そんな特定派遣について書いてみるよ。
特定派遣とは
派遣社員は、登録した派遣会社に所属しながら派遣先で働くことになる。
給料に関しては、派遣先が派遣会社に支払った報酬をいくらか抜いて、派遣社員に渡される。
派遣会社が中抜きする報酬はマージン率といわれる。
この仕組みは一般派遣でも特定派遣でも変わらない。
特定派遣も一般派遣と同じで派遣先へ配属されて仕事をすることになる。
それでは何が違うのか?
一番の違いは特定派遣は「派遣会社の正社員」として働くということである。
そのため、一般派遣は派遣社員として時給で働くことが多いが、特定派遣は月給で働くことになる。
※2018年9月29日に特定派遣は廃止され、現在は一般派遣に1本化した。
そのため現在は、正社員として働く派遣は「常用型派遣」、従来の派遣は「登録型派遣」と呼ばれているよ。
特定派遣のメリット
正社員という肩書が手に入る
特定派遣の最大のメリットは派遣会社の「正社員」であるということである。
派遣社員は非正規だといったが、特定派遣は名目上は正社員である。
正社員のため、ボーナスもあるし、給料も月給のため、働く日数が少なくても安定して収入を得ることができる。
交通費も支給される。
正社員という肩書が手に入るので、ローンなども組みやすくなる。
特定派遣の会社に入社するのは難しくないので、簡単に正社員になることができる。
周りからも正社員と認識されるので、社会的なステータスが欲しい人はおすすめ。
仕事がなくても給料がもらえる
派遣先の仕事が終了した後に、次の派遣先が見つからない場合、一般派遣であれば、給料がもらえないが、特定派遣の場合、待機期間も給料をもらうことができる。
派遣会社によって異なるが、就業時の6割程度の給料が支給されるようだ。
その間は自宅待機となったり、派遣会社の本社で勉強したりする。
派遣先との顔合わせを行う必要があるので、旅行に行ったりするのは難しいが、実質お金をもらいながら、休みを取ることができる。
わたしの知り合いで、待機中に日雇いのアルバイトなどをやっている人もいたよ。
資格手当がもらえる
特定派遣で働いた場合、IT系の資格などを取得した場合、試験代は支給される。
また、資格を取得すると、資格手当として毎月の給料が増えたりする。
一般派遣の場合、資格取得のための試験代を補助してくれるところは少ない。
特定派遣で働いている間に、資格を取得すると将来、転職する時も有利に活動できる。
特定派遣のデメリット
給料が安い
最大のデメリットは特定派遣は給料が安い。
考えてみればわかることだが、正社員の方が派遣社員に比べてコストがかかる。
だから、派遣先の会社は派遣社員を雇用しているのだ。
派遣元から派遣会社に支払われる報酬が同じでも、特定派遣と一般派遣では給料が全く異なる。
特定派遣の場合、メリットで上げた資格手当や、新しい派遣先を探す間に支払う給料などを派遣先からもらった報酬から捻出しなければならない。
そのため、特定派遣は給料がとても安い。
東京都で働いて手取り15万とか普通にある。
ボーナスも一応もらえるが、1か月分だったりと格安なことが多い。
また、月給が残業時間30時間込みだったりすることもある。
派遣会社に束縛される
特定派遣は派遣会社の社員のため、派遣先の仕事の他にも、派遣会社に提出する資料の作成や、ミーティングへの参加などを合わせて行う必要がある。
いつやるの?
休日でしょ!
下手にリーダーなどに選ばれてしまうと、給料が安いのにやたらとこき使われることになる。
派遣先を選べない
派遣社員のメリットのひとつに仕事先をある程度選べるという点がある。
しかし特定派遣の場合、仕事先は会社に支持されていくことになるので、選ぶことはできない。
派遣会社としては待機中の社員は単なるコストにしかならないので、派遣先を早く見つけて送り出そうとする。
派遣社員なのだが、正社員であるがゆえに、出向命令には逆らえない。
そのため、派遣社員のメリットがなくなってしまうことになる。
特定派遣が乱立した理由
特定派遣が乱立したのには理由がある。
派遣業を行うためには、一定の要件を満たして厚生省に届け出を出す必要がある。
そして厚生省に認可されると派遣業を行うことができるようになる。
この要件が特定派遣は一般派遣に比べてかなり緩かった。
多くの中小企業は自社でシステムを開発する資金や技術がないことが多い。
そのため要件のゆるい特定派遣の届け出をだして派遣業を行い、雇った人間を派遣先に派遣することでお金を稼ぐ会社が増えていった。
結果、とりあえず派遣先に送り込めばお金がもらえると考える労働環境のよくないブラックな特定派遣の会社が増えていき、問題となった。
条件の緩い特定派遣は廃止される方向で進むことになり、派遣業をするためには一般派遣と同じ条件が必要となる。
このため中小の悪質な特定派遣の会社は淘汰されることになる。
※2018年9月29日に特定派遣は廃止され、一般派遣に統一された。
まとめ
特定派遣は「正社員の肩書」が欲しいのならいいが、基本的にはデメリットのほうが多くおすすめできない。
給料が安いうえに、派遣会社から別の仕事を振られたりとメリットがあまりない。
特定派遣で働く人によっては、自分は派遣社員であるという自覚がない人もいるが、大きな間違いである。
特定派遣で働くぐらいなら、一般派遣として働いた方がいいだろう。
実際わたしは両者を比較した上で、一般派遣で働くことを選んだ。
2年目で年収500万になったので選択は間違いではなかったと思っている。
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おすすめの派遣会社はこちらの記事を参考にしてね。
一般派遣を行っている大手企業は大抵、特定派遣も行っているが、特定派遣と一般派遣は部門が違うので別々に登録が必要だ。
この辺りは今後統一されるかもしれないね。
あとリクナビNEXTなどの転職サイトで正社員募集されている場合でも、求人情報に「客先常駐」や就業先が関東一円などとなっている会社は、客先常駐の仕事なので注意しよう。
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