こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。
今までぬか漬けを作ったことがなかったけど、先日、ぬか漬けキットを使って初めてぬか漬けを自分で作ってみた。
ぬか漬けは簡単!初心者がぬか漬けキットで作ってみた! - ハンバート友幸の庭
その後、自分で本格的にぬか漬けを作るために、野田琺瑯のぬか漬け容器「ぬか漬け美人」を購入したよ。
今回は野田琺瑯の「ぬか漬け美人」が生まれた経緯や、実際に使った商品レビューをしていくよ。
野田琺瑯について
野田琺瑯は日本で80年以上琺瑯容器を作り続ける老舗の琺瑯メーカーだ。
シンプルなデザインの製品が多く、主張が少ないため、どんなインテリアでも違和感なく使うことができる。
野田琺瑯には色々なラインがあるが、中でも「ホワイトシリーズ」は「どんなキッチンにも合うこと」をコンセプトに作られているため、キッチンの他のアイテムと馴染みやすく、多くの人が愛用している。
「ぬか漬け美人」とは
野田琺瑯の「ぬか漬け美人」は、ぬか漬けを冷蔵庫で作るために生まれた琺瑯容器だ。
考案したのは、野田琺瑯の野田善子さんという女性の方。
ぬか漬けにはたくさんの栄養が含まれていて美容効果があるので、「美人」という言葉を商品名につけたそうだ。
野田琺瑯では、様々な琺瑯容器を製造していて、ぬか漬け容器も創業当時から販売していた。
当時のぬか漬け容器は小サイズでも深さが24㎝と、ぬか漬け美人に比べると、かなり深めの作りだった。
これには理由があって、今と違って、昔は台所の床下に常温でぬか床を保存していたためだ。
床下に収納する場合、深さがある方がたくさんの野菜を一度に漬けることができるので、便利というわけだ。
ぬか漬けを常温で保存する場合、ぬか床に空気をいれないと、雑菌が繁殖してダメになってしまうので、毎日かき混ぜる必要があった。
その対策として、野田琺瑯のぬか漬け容器は、ふたに空気をいれる穴がついていて、空気が通るようになっていた。
おかげで、野田琺瑯のぬか漬け容器は生産が追い付かないほど売れる人気商品だったそうだ。
ぬか漬け容器がまったく売れなくなる
しかし時代が進むにつれて、大人気だったぬか漬け容器は全く売れなくなる。
理由は簡単で、自宅でぬか漬けを作らなくなったからだ。
これには、家庭の住宅事情が関係している。
木造住宅から、気密性の高いコンクリートで作られた住宅が増えると、ぬか漬けを常温で保存することが難しくなってくる。
加えて、新しく作られた家やマンションには、キッチンの床下収納が消えていった。
これは単身世帯の増加によって、1Rなどのマンションが増えたことも関係あるだろう。
わたしが住んでいるような単身世帯のマンションは、部屋をコンパクトにするため、昔の家に比べると収納も少なめだ。
そういう部屋のキッチンに床下収納は存在しないだろう。
床下収納が消えると、高さのある大きなぬか漬け容器の保存は難しくなる。
住宅が変わったのにあわせて、次第にぬか床を作る家庭が減っていったというわけだ。
「ぬか漬け美人」の誕生
住宅に常温保存が難しく、床下収納がなくなってしまったので、従来のぬか漬け容器では保尊ができない。
そこでどの家庭にも置いてある冷蔵庫でぬか漬けを保存しようと考えられたのが「ぬか漬け美人」だ。
ぬか漬け美人は、冷蔵庫に収納することを第一に考えて作られた容器だ。
サイズは、標準サイズとLサイズの2種類があるが、どちらも高さが12㎝になっている。
この「12㎝」という高さは、冷蔵庫の棚板までピッタリと収まる高さになっている。
これ以上大きくなると、冷蔵庫の棚板を外さないと入らなくなるので、冷蔵庫には収納できなくなる。
長さも標準サイズで25cmあるので、ぬか漬けによく使われるキュウリやナスをカットせずに、まるごと漬けることができる。
また冷蔵庫に保存できるようになったおかげで、毎日ぬか床をかき混ぜる必要もなくなった。
もともと琺瑯容器には「匂いがうつりにくく、塩分や酸に強い」という特徴があるので、ぬか漬けに使う容器としては最適だ。
時代の変化に合わせて新しい製品を作り出したおかげで、野田琺瑯の「ぬか漬け美人」は、ぬか漬け作りの容器として不動の地位を獲得している。
ぬか漬け美人を購入した経緯
わたしはまず、袋にいれるタイプのぬか漬けキットを使ってぬか漬けを作っていた。
袋タイプは、混ぜるときに直に触らないでいいので楽だったが、しばらく使っていると袋を密封する部分にぬかが入り込んでうまく閉まらなくなった。
そこで家にあった無印良品の琺瑯容器(中サイズ)にぬか漬けをうつしたが、この容器は高さが5㎝しかないので、漬物がほとんど入らない。
ぬか漬け作りには向いていないので、ぬか漬け容器の超定番品である「ぬか漬け美人を」買うことにした。
ぬか漬け美人のレビュー
ぬか漬け美人をAmazonで購入したのでレビューするよ。
東急ハンズなどのお店にも売られているが、定価なので高い。
購入するならAmazonや楽天で購入した方が、圧倒的に安いよ。
ぬか漬け美人のサイズは通常サイズとLサイズがあるが、一般家庭で使うなら通常サイズで十分だ。
通常サイズでも容量が3.2リットルあるので、たくさんのぬか漬けをつくることができる。
最初に東急ハンズでぱっと商品を見たときは、ぬか漬け美人と他の同じようなサイズの琺瑯容器との違いがわかりにくかった。
しかし、ぬか漬け美人には他の琺瑯容器との違いが2点あることがわかった。
- 水取器がついている
- 冷蔵庫にピッタリと収まるサイズで作られている
この2点が野田琺瑯の他の琺瑯容器との大きな違いになる。
ふたを開けると、まず水取器がでてくる。
これは、ぬか床の水分が増えたときに水を貯めるための容器だ。
これがあると、水分が増えて雑菌が繁殖するのを防いでくれる。
水取器は、陶器でできているため、落とさないように注意しよう。
次に中身を取り出す。
わたしは大きな保存容器を持っていないので、ぬか漬け美人はかなり大きく感じた。
高さ12㎝というと大したことないと思うかもしれないが、結構深い。
水取容器を置くとこんな感じだ。
容器と一緒にぬか漬けの作り方の説明書がはいっているので、参考にしてぬか床を作ろう。
ぬか漬け美人で人参をつけてみる
早速ぬか漬けをつけてみることにする。
必要なのは以下の4点だ。
【材料】
- 野菜
- ぬか:500g~1キロ
- 水:ぬかと同量
- 塩:ぬかの10%
- 野菜の切れ端 ※捨て漬けする場合
今回は省くが、ぬか床を作る時は、本来ならまず最初に「捨て漬け」という作業が必要になる。
捨て漬けは、本漬けの前に、野菜の切れ端をいれて、ぬか床を熟成させて乳酸菌を増やす作業だ。
2~4日ごとに漬ける野菜を入れ替えて、ぬか床を熟成させていく。
【捨て漬けの期間】
- 夏場:7~10日
- 冬場:20~30日
わたしは最初にぬか漬けキットを使ったので、捨て漬けしていない。
いきなり本漬けをすることにする。
まず、無印の琺瑯容器にいれていたぬか床を、ぬか漬け美人に移す。
無印の容器には入りきらなかったぬか床だが、ぬか漬け美人にいれるとかなり容量があまっている。
このままだとぬかが足りないので、あらかじめ購入しておいたぬかを足して容量を増やす。
ぬかはスーパーでも売っているし、ネットでも購入可能だ。
Amazonで売られている河村さんのぬか床がめちゃくちゃ気になる。
河村さんって誰だ。
ぬかを足したら、ぬか床の量がかなり増えた。
次にぬか床と同じ量の水を足して混ぜる。
今回は、ぬか床が元々水っぽかったので、水の量が少なめにした。
混ぜてから、塩を入れ忘れていることに気が付いた。
二度手間なので、水を入れる前にぬかと塩を入れて混ぜておこう。
塩はぬかの10%程度の量をいれるといい。
■例:ぬか床1キロの場合、塩100gをいれる
わたしはぬか床がもともと水っぽく塩分も少なくなっていたので、塩は多めにいれた。
このあたりはぬかの状態や好みで細かく調整していこう。
混ぜ終わったら、皮をむいた人参をいれてぬか床の中に埋めていく。
今回は人参を3本まとめていれておいた。
真ん中には水取器を入れるので、その部分には野菜はいれないようにしよう。
あとはフタをして冷蔵庫に入れて放置すれば完成だ。
写真だと容器の周りにぬかがついている。
本当なら、雑菌の繁殖を防ぐため、指やキレイなふきんで、周りについた余分なぬかは取り除いておいた方がいいよ。
ぬか漬け完成
1週間後、ぬか床からぬか漬けを取り出してみた。
しばらく家を空けていたので、1週間後に取り出したが、しっかりとぬか漬けができていた。
冷蔵庫の中は温度が低く一定なので、1週間くらいは放置していても大丈夫だ。
その分、冷蔵庫でぬか漬けを作る場合、常温保存のだいたい2倍の日数がかかるよ。
ただ1週間も漬けているとさすがに塩辛くなっていた。
薄く切って食べるか、水にしばらく漬けて塩抜きをする必要がありそうだ。
ぬか漬けは12時間漬けると「浅漬け」、48時間漬けると「深漬け」になる。
人参の食感を楽しみたいなら浅漬け、しっかりと漬けたいなら2日くらい漬けておくのがいいみたいだ。
このあたりは実際に作ってみて自分で調整するといい。
野田琺瑯「ぬか漬け美人」まとめ
【ぬか漬け美人の特徴】
- サイズが冷蔵庫にピッタリで使いやすい
- 毎日混ぜないでいいので楽ちん
- 琺瑯容器なので匂いがつきにくい
- 水取器があるのでぬか床が長持ち
ぬか漬け美人は、冷蔵庫に収まるサイズで扱いやすい。
琺瑯で作られているので、塩分に強く、ぬか漬け作りにも最適だ。
ぬか漬けは、米ぬかの栄養が摂れるし、発酵してできた植物性乳酸菌がとれるので腸内環境を整えてくれる効果がある日本に古くからある発酵食品だ。
手軽にぬか漬け生活を始めたいなら、野田琺瑯の「ぬか漬け美人」がおすすめだよ。