こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。
ぬか漬けは日本が誇る発酵食品であり、スーパーフードだが、最近は自宅で漬ける人が減り、代わりにスーパーで購入する人が多いようだ。
でも実は、ぬか漬けは案外簡単に家で作ることができる。
今回はぬか漬けを作ったことのない初心者が、ぬか漬けキットを使って、ぬか漬けを作ってみたよ。
ぬか漬けってなに?
ぬか漬けは米ぬかに野菜などの材料を浸けておく漬物のことだ。
日本の発酵食品には、味噌、醤油、納豆などがあるが、ぬか漬けも同じように発酵食品になる。
ぬかに浸けることで普通に食べるよりも、栄養価が豊富になる。
そのため「日本のスーパーフード」と呼ばれることもあるよ。
ぬか漬けの起源
ぬか漬けは今から400年前の江戸時代で始まったといわれている。
米の増産と精米技術の進歩によって、一般庶民も白米を食べるようになったのがきっかけだ。
白米は奈良時代から存在したが、一部の特別な貴族しか食べることができなかった。
年貢を米で納めることからわかるように昔の日本は「米=お金」だ。
そのため、農民たちも玄米ではなく、ヒエやアワなどの雑穀を主に食べていた。
江戸時代になると、国全体が豊かになっていったので、一般庶民も精米した白米を食べるようになった。
白米を食べる量が増えると、精米の過程で生まれる米ぬかが余ってくる。
余ったぬかをうまく利用しようと考えられたのが「ぬか漬け」だ。
ぬか漬けの発祥地は、福岡県北九州市の小倉城といわれており、城主が好んでぬか漬けを食べていたようだ。
ちなみに小倉城の八坂神社には、380年もののぬか漬けが残っているらしい。
すごすぎでしょ。
ぬか漬けのすごいところ
米ぬかには、ビタミンB類やミネラルにタンパク質などの栄養素が豊富に含まれている。
よく「白米は栄養価が低いので、精米されていない玄米を食べた方がいい」という話を耳にする。
ぬか漬けにはこの白米で取り除かれてしまった栄養素がはいっている。
さらに発酵させることで、米ぬかの成分を栄養にして乳酸菌や酵母が繁殖する。
繁殖した乳酸菌や酵母は、すべて野菜に付着するので健康にもいい。
ぬか漬けは普通の野菜をスーパーフードに変える効果があるわけだ。
植物性乳酸菌が豊富
乳酸菌は大きく分けて「動物性乳酸菌」と「植物性乳酸菌」の2種類がある。
よく体にいいといわれている発酵食品のヨーグルトやチーズに含まれているのは動物性乳酸菌だ。
対して、ぬか漬けに含まれている乳酸菌は、植物性乳酸菌だ。
キュウリをぬか漬けにつけた場合、乳酸菌の量は普通に食べた時と比べて22万倍になる。
植物性乳酸菌は非常に強い善玉菌だ。
動物性乳酸菌は胃の中の胃酸ですぐに死んでしまうが、植物性乳酸菌は生きたまま腸に届く。
乳酸菌は死骸であっても腸内環境を整える働きをするが、もちろん生きていた方がいい。
がん患者の腸内は、悪玉菌が異常に多いといわれているが、腸内環境が悪くなると、血行が悪くなり、免疫力が落ちるので、様々な体調不良を引き起こしてしまう。
乳酸菌は消化吸収力を高め、腸内環境を整えてくれるので、免疫力を上げる効果がある。
摂取が難しいビタミンB1が豊富
米ぬかにはビタミンB群が豊富に含まれているが、特にビタミンB1の量が大幅に増える。
キュウリをぬか漬けにすると、ビタミンB1の量が約17倍に高めることができる。
ビタミンB1は糖の代謝を促す働きがあり、足りなくなるとエネルギーが効率的に使われなくなる。
そのせいで疲れやすくなったり、太りやすい原因になる恐れがある。
ぬか漬けは、摂取が難しいビタミンB1を効率よく摂取することができるよ。
ぬか漬け初心者がぬか漬けキットを使ってみた
今回は初心者でも簡単に作れる「ぬか漬けキット」を使ってぬか漬けを作るよ。
ぬか漬けを作る場合、普通は10日ほど「捨て漬け」という作業が必要になる。
その間は毎日混ぜないといけないので大変だが、ぬか漬けキットを使えば、混ぜるだけで簡単にぬか漬けを作ることができる。
商品は、学研プラスが運絵するDIDYCO(ディディコ)さんから提供してもらった「国産熟成ぬか床でおいしいぬか漬けつくり」だ。
テレビで話題らしいインナービューティーアドバイザー木下あおいさん監修の商品だ。
昔、料理屋でアルバイトをしてた時に、ぬか漬けを混ぜていたことがあるが、家で作るのは初めてだ。
わくわく。
ぬか漬けキットの内容は以下の通り。
セット内容
- 混合ぬか1袋
- 天然酵母1袋
- ジッパー袋
- 日付記入シール
- 説明書
ぬか漬けキットには、容器がついているタイプもあるが、今回はジッパー袋にぬかを入れるタイプだ。
袋で作る一番のメリットは、袋に入れたまま、ぬかに触れずにもみながら混ぜることができるので、手が汚れなくてすむよ。
ぬか漬けを作ってみる
実際にぬか漬けを作ってみるよ。
ぬか漬けでやることは非常にシンプルだ。
- ぬかと水と酵母を混ぜてぬか床を作る
- 野菜を入れて漬ける
この2点のみだ。
まずは、ぬかを開封する。
乾燥した状態なので、きな粉みたいな感じだ。
ぬかをジッパー袋に移しかえる。
次にジッパー袋に水を400mlいれてぬかと混ぜ合わせる。
揉み続けていると、ぬかと水が混ざり合って、味噌くらいの固さになる。
次にぬかを発酵させるための天然酵母を入れる。
天然酵母もぬか全体にいきわたるようにしっかりと混ぜる。
混ぜ合わせたら、ぬか床の完成だ。
野菜を入れる
ぬか床ができたので、次は野菜をいれることにする。
今回試しにいれてみたのは、きゅうりだ。
洗って両端を切り落としたきゅうりを用意する。
そしてジッパー袋の中に投入する。
きゅうりの外側にしっかりとぬかがつくように、キュウリぬかの中に入れる。
最後に、ジッパー袋の空気を抜くために、折り込みながらジッパーを閉める。
後は冷蔵庫に入れて、1日漬ければ完成だ。
今回は日付記入シールは使わなかったが、複数の野菜をいれる場合は、日付記入シールに漬けた日にちを記入しておくとわかりやすい。
作ったぬか漬けを食べてみる
翌日。
作ったぬか漬けを取り出してみる。
1日つけただけなのに、柔らかくなってぬか漬けっぽくなっている。
包丁で切って並べてみた。
そして食べてみる。
味は「本当にぬか漬けだ」という感じだ。
酸味と塩味があり、ほのかに米ぬかっぽい味がする。
ぬか漬けって家で簡単に作れるんだね。
しかもスーパーに置いてあるやつよりも自然な味で断然おいしい。
ぬかの中に、しいたけと昆布がはいっていたので、それもいいダシのかわりになっているのだろう。
それに家で作れば、無添加のぬか漬けが楽しめるのもポイントが高い。
スーパーで売られているぬか漬けの成分をみるとわかるが、長持ちさせるために保存料、味を調えるために甘味料などの添加物が多く入っているからね。
値段もイニシャルコストはかかるが、ぬか床さえ用意できれば、市販のぬか漬けを買うよりも断然安くなるよ。
ぬか漬けを家で作るのは案外簡単
「ぬか漬けは毎日混ぜないといけないから大変」
「ぬか漬けはハードルが高い」
そう思ってい人が多い。
しかしぬか漬けは冷蔵庫に入れておけば、1週間は放置しても問題ない。
毎日混ぜる必要はないから案外簡単に家で作ることができる。
慣れてくれば、しいたけや昆布などをいれて、好みの味にアレンジすることもできる楽しみもある。
ぬか漬け初心者は、ぬか漬けキットを使ってみると簡単だよ。
ズボラなわたしでもできたから、誰でもできるだろう。
日本を代表する発酵食品を食卓に加えてみてはどうだろうか。
ぬかには、毎日摂取した方がいい栄養素が豊富に含まれています。それらを手軽なサプリメントで補うのではなく、おいしいと脳が感じるものから摂取するのが健康的なのではないでしょうか。
ー野田琺瑯 野田善子さんー