こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。
部屋の掃除は、ずっとフローリングワイパーを使っているんだけど、隅のほうのゴミが中々取れないことが多いんだよね。
これならほうきを使ったほうがいいんじゃないかと思って、棕櫚ほうきを買ってみた。
今回は、棕櫚ほうきを購入するまでの経緯や、購入後の使用感をレビューするよ。
棕櫚ほうきの選ぶ時のポイント
棕櫚ほうきを探してみると気がつくが「鬼毛9玉長柄箒」というよくわからない名称がついている。
はじめは意味がまったくわからなかったので、その意味を簡単に紹介しながら、棕櫚ほうきを選ぶポイントを紹介するよ。
玉数について
棕櫚ほうきの名前には「5玉」「7玉」などと書いてある。
これは、ほうきの束の数のことだ。
棕櫚ほうきは、ほうきの上部を銅線でくくって束を作るので、その数を表している。
「5玉」なら5つの束、「7玉」なら7つの束で作られている。
数が多いほど横幅が広いほうきになる。
玉数と柄の長さは連動していて、床を掃くタイプの場合、柄が短いほうきは「5玉」、長いほうきは「7玉」「9玉」になっていることが多い。
玉数と全長はだいたい以下のようになっている。
- 5玉:全長75cm以下
- 7玉以上:全長120cm
玉数と同時に柄の長さも重要なのでしっかり確認しておこう。
「皮巻き」と「鬼毛」の違いについて
棕櫚ほうきには「皮巻き」と「鬼毛」という2種類のほうきがある。
簡単にいうと、一般的な棕櫚ほうき「皮巻き」、品質の高いものが「鬼毛」になる。
皮巻きは棕櫚皮をそのまま巻いてほうきにして、穂先だけほぐして作られている。
それに対して鬼毛は、棕櫚皮から少ししか取れない丈夫な繊維だけ集めて作られている。
鬼毛で作られた棕櫚ほうきは、皮巻きよりも丈夫でコシがありボリュームも多い。
また1本ずつ束ねているので、使い始めにでてくる棕櫚の粉もほとんど出ないという特徴がある。
皮巻きと鬼毛は見た目も少し違う。
皮巻きは穂先だけほぐしているので、ほうきの上の方は絡まった状態だ。
鬼毛の方は、普通のほうきのようにほうきの上までほぐされている。
鬼毛のほうが品質が高いが、皮巻きよりも値段が高い、ボリュームがある分重さがあるというデメリットもある。
特に価格は、皮巻きの3倍近くするので、自分の予算と相談するといいだろう。
棕櫚ほうきの柄の長さ問題
棕櫚ほうきを探してみたところ、床を掃除するほうきは、大きく分けて2種類あることがわかった。
- 手箒:5玉、全長75cm
- 長柄箒:7玉、全長120cm
長柄ほうきはもっと「11玉」など玉数がもっと多いものもあるが、大きすぎたので除外した。
この2つ、それぞれにデメリットがある。
手箒のデメリットは全長75cmと長さがわたしには短すぎるという点だ。
使っているフローリングワイパーの長さを測ってみると110cmだったので、今より35cm短いことになる。
実家に帰った時にいくつかほうきがあったので実際に試してみたが、80cmの場合ぎりぎりかがまなくても掃くことができたが、75cmだと前かがみの姿勢になってしまうことがわかった。
わたしの身長は175cmなので、身長165cmくらいの人なら75cmでもかがまないで掃けるかもしれない。
ほうきは毎日使うものなので、できるだけ体に負担をかけないものがいい。
特に腰は痛めてしまうと後々尾を引きそうな気がする。
じゃあ長柄箒にすればいいかというと、これは逆に大きすぎる気がする。
一軒家で使うならまだしも、一人暮らしのワンルームの狭い部屋にこれだけの大きさの箒はいるだろうか。
柄が長い分重さもあるし、引っ越しのときも邪魔になりそうだ。
横幅が広すぎるというのも気になる。
7玉ということは、単純計算で5玉の1.4倍の横幅があるということだ。
ちりとりにゴミを入れる時に少し面倒そうだと感じた。
それぞれのデメリットを挙げるとこうなる。
- 手箒:前かがみにならないと掃けない
- 長柄箒:ワンルームには大きすぎる
全長95cmの長柄箒を見つける
どちらにしようか悩んだまま、問題を棚上げにしていたが、しばらくしてちょうどいい「5玉、全長95cm」の長柄箒を発見した。
見つけたのは「リアルジャパンプロジェクト」という楽天市場のお店だ。
日本の工芸品を扱うオンラインショップで、その中でも棕櫚ほうきは特に売れ筋商品になっているようだ。
この会社の社長はTV番組「マツコの知らない世界」で職人が作った日用品を紹介したこともあるみたい。
今回見つけた95cmの長柄箒はユーザーの希望を元に作られた商品のようだ。
長柄箒に5玉が新しく加わりました。5玉手箒の柄が長いものがあったらというお客様の声を受け生まれた5玉の長柄箒。
わたし以外にも「手箒じゃ短いけど、9玉長柄箒じゃ大きすぎる」と思っている人が多かったみたいだ。
伝統工芸品って昔とサイズが変わらなかったりするから、今の時代にあってなかったりするんだよね。
ユーザーの声をうまく職人さんに伝えて、少しだけ違うものを作ってもらうだけで、ずいぶん使いやすくなったりするものだ。
価格も「5玉手箒」と同じで3200円(税抜)と安い。
送料込みで4000円ちょっとだったので早速注文したよ。
山本勝之助商店の棕櫚ほうきをが到着する
棕櫚ほうきを注文したときは「到着まで3週間かかります」と表示されたのでずいぶん長いなと思ったが、注文した翌日には発送されてすぐに届いたのでびっくりした。
到着したときは細長いダンボール箱に梱包されていて、箒の部分がダンボールに触れないように、柄の部分が固定されていたよ。
封筒も一緒に入っていて中にはリアルジャパンプロジェクトの紹介と、棕櫚ほうきの取り扱いについての紙が入っていた。
箒の部分は、袋で包んであるのでハサミで切ってしまおう。
開ける時に棕櫚の粉がでてくるので、カーペットの上などでは開けないほうがいい。
わたしは購入した棕櫚ほうきは、山本勝之助商店(やまもとかつのすけしょうてん)という和歌山の老舗メーカーの製品だ。
柄の部分をみると白いシールが貼ってあるよ。
柄の先はぶら下げられるように、棕櫚の紐が付けられている。
この紐、結構固くてザラザラしているので触り心地が嫌いな人は、別の紐に変えてもいいかもしれない。
ほうき部分は、掃きやすいように穂先が斜めになっている。
わたしが買ったのは、皮巻き箒なので、穂先だけほぐしてある。
はじめに棕櫚の粉を落とそう
届いたら、まずはじめに棕櫚の粉を落とそう。
皮巻きの場合、棕櫚皮を巻き付けただけなので、棕櫚の粉が多く出てくる。
そのまま使うと、粉だらけになってしまうので、最初にある程度粉を落とす必要がある。
粉を落とす方法はいくつかある。
- 袋に入れて、箒部分を叩いて粉を落とす
- 外で粉を払い落とす
- 掃除機で吸う
わたしは掃除機を持っていないし、庭やベランダもないので、レジ袋に入れて落とすことにした。
取り扱いの紙を見る前に開けてしまったが、最初の袋に入っている状態で叩いておけばよかったかもしれない。
レジ袋にいれて、ほうき部分を手のひらでパンパン叩いていく。
袋の中を確認してみると、適当に叩いているだけでも、結構粉がでているのがわかる。
適当に叩いたところで止めておいた。
後は使っているうちにでてくるでしょう。
ちなみに鬼毛の場合、粉があまり出ないので、この作業は不要だ。
実際に使ってみる
ある程度粉を落としてから、実際に室内で棕櫚ほうきを使ってみた。
室内はフローリングというかクッションフロアなので、粉が出てきても大丈夫だ。
棕櫚ほうきは穂先だけほぐしてあるので普通のほうきと違い、あまり力を入れずに床の上を滑らせる感じで使う。
他のほうきに比べて棕櫚はほうきの密度が高いので、それだけでも十分にホコリを取ることができる。
フローリングワイパーに比べて端っこのホコリが取りやすく、簡単にかき出せるので便利だ。
ただ、やはりというか、はじめて使ってみたときは予想していた以上に棕櫚の粉がでてくるので注意しよう。
渡しの場合、最初に粉を落とすのが甘かったせいもあるかもしれない。
外で念入りに粉を落とすといいかもしれない。
棕櫚ほうきを使いはじめて1週間~1ヶ月は粉がでてくるようなので、最初は粉を取りやすいようにフローリングなどで使うようにしよう。
最初から畳などの粉が取りにくい場所で使うと、大変なことになりそう。
最初は畳や、カーペットなどのご使用は粉が落ち、お掃除が逆効果にもなる可能性がありますのでご注意ください。
使いはじめてしばらくは粉を取るために、棕櫚ほうきで掃いた後に雑巾などで水拭きをすることをおすすめするよ。
もしくは、少し湿った状態の茶がらをまいて、一緒に掃くと水分に粉がくっつくので、いいかもしれない。
棕櫚ほうきの保管、手入れの方法
棕櫚ほうきは「一生に3本あれば足りる」といわれている。
大事に使えば10年20年と使えるようだ。
長く使うための棕櫚ほうきの保管方法、手入れの方法を紹介するよ。
保管は吊るし掛けが基本
毛先を床につけたままだと、毛先に癖がついて曲がってしまう。
毛先を上にして壁に立てかけてもいいが、重力で毛先が広がっていく可能性がある。
保管するときは、できるだけ紐で吊るして保管するようにしよう。
ゴミがついたときの手入れ
棕櫚ほうきはもともと油分があるのでゴミがつきにくいが、毛先が乱れていくとゴミがつきやすくなる。
ゴミが付いてしまった場合は、ブラシで梳かしてゴミを取り除いてあげよう。
棕櫚たわしを使うとよく取れるらしい。
汚れがついたときの手入れ
汚れがついてしまった場合は、汚れの状態を見て対処しよう。
- 軽い汚れ:ブラシでとかす、濡れた布で拭く。
- 強い汚れ:洗剤を少し入れた水で洗い、陰干しする。
洗剤で洗いすぎると、棕櫚の油分がなくなってしまい、ゴミがつきやすくなるので洗いすぎに注意しよう。
毛先が曲がってしまったときの対処方法
使い方が悪く強く床に押し付けるように掃いたり、温度や湿度の変化などで、穂先が広がってしまう場合がある。
外側が広がるだけなら、掃く時にあまり影響はないが、全体的に毛先が乱れてしまうと、掃きにくくなってしまう。
毛先に癖がついて曲がってしまったら、水分や油をつけて毛先を戻してやる。
- 水または椿油などでほうきを湿らせる
- 毛先を整えてビニール袋に入れる
- 陰干しして乾かす
短期間で乾かすともとに戻る恐れがあるので、陰干しでゆっくりと乾かそう。
あまりにひどい癖の場合は、剪定ばさみで切りそろえて、金くしで先をほぐしてやるといい。
まとめ
ちょうどいい長さの棕櫚ほうきが見つかったので、個人的には満足だ。
あとは粉が出なくなるまで使い続けるだけだ。
棕櫚ほうきで挫折する人は、たいてい粉が出なくなるまで使えずに途中で諦めてしまうからだ。
棕櫚の粉が気になる人は、棕櫚以外のほうきを使うか、少し値が張るが、鬼毛のほうきを使うといいだろう。
棕櫚ほうきは扱っている店が少なく実店舗ではあまり見かけないので、購入を考えている人はオンラインショップをうまく利用するといいよ。