こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。
バブル崩壊後の就職氷河期に成人になった世代。
いわゆる「ロストジェネレーション」の世代である人たちは、就職難から正社員として就職することができずに、フリーターとして働きながら、正社員の道を探っていく人が多かった。
その後フリーターから正社員になった人たちもいるが、ずっとアルバイトでお金を稼ぎながら暮らしている人たちも多くいる。
その人たちは40代に突入して、現在、中年フリーターと呼ばれている。
そんな非正規雇用の話だよ。
非正規雇用の中年フリーターは増加中
35~54歳までの非正規社員の職員、従業員で働く人は現在では273万人。
1990年のおよそ2倍になっている(この統計は既婚者を除いた非正規社員の数字になるので、主婦の人たちは含まれていない)
多様化する非正規雇用~タイプ別分析からみえる実態と課題~ | 調査レポート | 分析レポート | 経済レポート | シンクタンクレポート | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
24歳以下の男女の学生やフリーターは「自由な時間がとれるから」「自分の都合のいい時に働きたいから」という理由で、非正規社員として働いているケースが多い。
つまり、学業や他にやりたいことがあり、そのためにお金を稼ぐため、アルバイトや派遣として働いている。
いわばメインではなく、サブとしての労働ということである。
反対に中年フリーターは働くことを主な目的としていながらも、正社員の仕事がないため、非正規雇用で働いている人が多い。
正社員として働きたいと希望をしているが、働くことができないのが実態なのである。
東洋経済で非正規雇用の人たちのインタビューがのっているので読んでみたよ。
フリーターを抜け出せない氷河期世代の残酷な現実
そんなタイトルが踊る一番バッターはネットオークションで生計をたてる42歳のAさん。
兵庫県に暮らすAさんは、母親の面倒を見るために帰郷して、派遣社員として働き始めた。
親思いのいい人である。
しかし帰郷して派遣で働くも、最初の会社は1年で雇止めにあう。
その後、10年間で色々な派遣、契約社員、嘱託社員を転々として生活をすることになる。
その期間の非正規雇用の時給は大体900円~1200円だったという。
その間に正社員の誘いもあったが、ネットで調べるとブラック企業だったので断ったという。
その後株式投資で資産を増やそうとしたが、失敗し、現在はネットオークションで生計を立てている。
つまり非正規というよりも、無職である。
地元で面接を受けられる会社にはすべて行ってしまったので、事実上、就職できなくなったんです。車の免許を持っていないので、遠くに行くこともできない。
オークションの1か月の利益は「生活保護の少し上くらい」と決して多くはない。
今怖いのは、親が急に死ぬこと。
公営住宅では配偶者であればそのまま住めますが、子供だけになると生活保護受給者や障碍者以外は退去を求められる。
もしそうなった場合は、貯金をすべてはたいて安い住宅でも買わないとやっていけなくなるかもしれない。
生まれた時期、学齢、親の資産、家庭環境、自分の健康状態、すべて格差を実感します。
できることなら人生をやり直したい。政府は格差拡大の方向に向かっていて、使い捨て社会なんだと、身をもって体験しています。
最後の方はグチになっている。
非正規雇用でも余裕で生活できる
読んでいると悲観な感じを漂わせているが、わたしが読んだ時に別に悲壮感はかんじなかった。
むしろ「いや、余裕でしょ、この状況」とさえいえる。
まずAさんは貯金がある。
貯金をすべてはたいて安い住宅でも買わないとやっていけなくなるかもしれない。
と言っている。
これは地元の安い住宅を買うくらいの貯金を持っているということである。
無職なので、ローンなんか絶対に下りないからね。
地元で面接を受けられる会社にはすべて行ってしまったので、事実上、就職できなくなったんです。車の免許を持っていないので、遠くに行くこともできない。
車の免許を持っていないことを言い訳にしているが、 免許をとればいいじゃない。
貯金があるのなら、そのお金から捻出すればいい。
免許があれば、タクシードライバーで働くこともできる。
免許がないから働けないのではなくて、働きたくないので、免許がないことを理由にしているパターンである。
オークションの1か月の利益は「生活保護の少し上くらい」と決して多くはない。
ネット―クションの収入は生活保護の少し上くらいと話している。
単身者の場合、生活保護費は月10万円くらい(住宅扶助含む)
ネットオークションの収入だけで10万円以上稼げているのであれば、万々歳ではないだろうか。
というかわたしにその方法を教えてほしいくらいである。
うらやましい。
それくらいの収入があれば、引っ越すこともできそうだが、親御さんの関係もあるので引っ越しできないのだろうか。
そのあたりはわからない。
引っ越せるようであれば都心に出て、フリーターから正社員への就職支援を行っている【ハタラクティブ】を利用するのもいいかもしれないね。
後は、大手サイトのリクナビNEXTで仕事を探すとかね。
就業形態よりもマインドセットの問題
雑誌の企画なので悲壮感漂う感じにしてあるが、実際はマインドセットの問題である。
Aさんは実際にそこまで絶望を感じてはいないが、記者が来た手前リップサービスとして、つらい身の上を話した可能性もある。
最後の方は、グチのような言葉が続いているが、もし実際に絶望していて今までの生き方を後悔しているのであれば、マインドセットを変える必要があるように思う。
要は気の持ちようだね。
ちょっと前に流行ったアドラー心理学でも読んで、過去を振り切り前向きに生きてほしいものである。
まとめ
297万人の中年フリーター人口もこれからどんどん多くなっていくだろう。
記事に掲載されていた人たちはやたらと、正社員になりたがっていたが、実はブラック企業の正社員の話は断っているケースが多い。
つまり、働きたいけどきついところは嫌。
それなら非正規雇用で働くことを希望している。
働きたい度合いでゆうと
【ホワイト企業>>>>非正規雇用>ブラック企業】
である。
しかし、世の中ブラック企業で働いている人たちも当然いる。
非正規社員で働いている人たちは、ブラック企業で働いている人たちに比べると、幸せそうに見えるのではないだろうか。
実際のところ、日本では40代非正規社員でも余裕で生活できる。
お金を手に入れる以外の価値観を手に入れると楽になるかもしれないね。