こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。
わたしはミニマリストを目指しているんだけど、そもそもミニマリストって何よ? って人もいると思う。
改めてミニマリストとは何か考えてみるよ。
似たようなジャンルにシンプルライフっていうのがあるので、その違いも書いていく。
ミニマリストとは?
ミニマリストとは何か?
直訳すると「最小限主義者」。
ミニマルアートやミニマルミュージックと呼ばれるようなコンセプト重視の芸術を行っている人をミニマリストと呼ぶこともあるが、最近言われているミニマリストは「持ち物を最小限にして生活する人」のこと。
たくさんのモノを持つよりも持ち物が少ない方が「自分たちにとって便利、都合がいい(幸せになるとは言わない)」と考える人たちのことだね。
モノの消費を抑えるという点では、特に目新しいものではなく過去何度もあった現象だ。
消費社会のカウンターカルチャーとして流行した60年代のヒッピーだって同じようなものだろう。
清貧って言葉もある。
だたし、ミニマリストは消費へのカウンターという意味はあまりない。
中にはそのような人もいるかもしれないが「モノの消費に意味を見いだせないと考えているから、モノを減らしている」のであって特に政治的、社会的意味合いはない。
持ち物が少ないだけで、消費社会を嫌悪しているわけでもない。
究極的には家を捨てて、ホテル住まいで生活しようとすればお金がかかるし、本を電子書籍化して物理的なモノを減らしているが、消費の対象が本から電子書籍に変わっただけで消費しないわけじゃない。
ミニマリストは「自給自足して消費社会と縁を切る」といった左翼的思想があるわけじゃなく、うまく消費社会のインフラを利用しているように思える。
目的達成のためのミニマリスト
ミニマリストは「持ち物が少ない方が自分たちにとって便利、都合がいい」と考えると言ったが、これは言い換えれば、ミニマリストは自分の目的以外のモノを徹底的に省くことで、目的達成を目指す効率重視の人とも言える。
持ち物が少なくするのが目的ではなく、別の目的、目標を最速で達成しようとした、自分を煩わせる持ち物を少なくしたというわけ。
インパクトが大きいので何もない部屋が注目されがちなミニマリストだけど、何もない部屋は別の目的の副産物のようなもので、メインではないってことだね。
まぁ部屋の持ち物をなくすことが目的になっているミニマリストの人もいると思うので、このあたりは区別は難しいだろうけどね。
ミニマリストとシンプルライフの違い
ミニマリストと似たようなジャンルにシンプルライフがある。
両社は良く比べられるし、シンプルライフに人がミニマリストって言ったり、ミニマリストがシンプルライフになったりするんでややこしい。
両方ともモノが少ない生活をしているのは一緒だし。
持ち物の量はミニマリスト<シンプルライフとなるのはわかると思う。
シンプルライフの人はミニマリストの比べて持ち物が多い。
じゃあそれだけなのか? と言われるとそうじゃない。
ミニマリストとシンプルライフはそもそもの考え方が違う。
ミニマリストは「モノを減らすことでコストパフォーマンスを上げる」ことを重視しているので、少し不便になっても総合的に自分の効率が上がるのであれば、モノを減らす。
そして、自分にとっての効率がいい地点を探す。
シンプルライフはコスパを重視するわけではない。
必要ないものを精査してモノを減らすことは同じだが、生活が不便になるようなものは捨てないだろう。
ミニマリストは、必要ないと判断すれば白物家電やベットなども捨てるが、シンプルライフは捨てない。
ミニマリストの方がよりラディカルで、シンプルライフの方がより受け入れやすいといえる。
まぁ、コスパがいい地点っていうのも人それぞれ違うので、そういう意味でも境界はあまりないともいえるけどね。
書いてて自分はシンプルライフじゃないか? って気がしてきたぞ。
ミニマリストが一部の人に受け入れられない理由
ismの弊害
ミニマリストは直訳すると「最小限主義者」「ミニマリズム(最小限主義)を行う人」って意味になる。
このミニマリズムの「ism」は○○主義、思想って意味になる。
ミニマリストはこの「思想持ってます」みたいな、主張する感じがあまりよくない。
言葉の問題になるが「ミニマムライフ」っていう名称なら「ミニマリスト」って言葉ほどインパクトもなかったと思うし、マイルドな感じになったと思う。
前述したとおり、ミニマリストには社会的、政治的は思想はないんだけどね。
一応、シンプルライフにも一応シンプリストという言葉があるようだけど、定着しなかったみたいだね。
マイナスの過剰さ
ミニマリストはモノが少ない。
そして、ミニマリストは持ち物の少なさは「過剰」すぎて刺激が強い。
ミニマリストの知識が何もない人が、何もない部屋に案内されたら、宗教か何かにはまっている人だと思われるし、家族は何があったと思うだろう。
まぁ、ミニマリスト幸福論が巷でたくさん出ているので、そこにも気持ち悪さの原因はある。
「幸福」なんて部数を捌くための汎用性の高いただのキャッチコピー以上の意味はない。
自分がもしミニマリストではなく、出会った知人に「僕はミニマリストです」って言われたら「なんか言ってるよこの人」って、とっつきにくい印象を受けるだろうね。
ミニマリストではない人からしてみれば、ミニマリストの「マイナスの過剰さ」は気持ち悪いし、下手すると、モノなんか必要ない=自分のライフスタイルを否定された、と考える可能性もある。
自分のライフスタイルに思い入れはなくても、否定されたら拒否反応を示すのが普通だろう。
家族に特に思い入れはなく、家族の悪口を言っている人でも、他人に家族の悪口を言われると「なんか腹が立つ」みたいに。
キャラとしてのミニマリスト
ミニマリストとシンプルライフとの境界は結構あいまいだが、ミニマリストは思想を持っている人のように受け取られるため、ミニマリストは自分のキャラ付けに利用することができる。
シンプルライフやってますだとキャラ付けにはならないが、ミニマリストだと響きがかっこいいし、なんとなくおしゃれな雰囲気。
加えてお手軽にキャラも手に入れることができる。
「オタク」がキャラ付けするためのツールとして消費され、似非オタクが量産されるように、ミニマリストというキャラ付けは、宣言するだけで簡単に手に入れることができる。
結果「にわかミニマリスト」が増える。
書いててにわかが増えて何が悪いのかと思ってきたぞ。
キャラ付けのツールとして消費されるのはあまりいいこととは言えないが、これについては自分も人のことは言えないし。
ただ、お手軽なミニマリストが増えた結果、古参ミニマリストは「なんだかな」と思うという、歴事上何度も繰り返してきたよくある構図は完成するよ。
まとめ
ミニマリストは思想を持っていると思われる分、弊害もあるし、利用もされる。
「結局、ただの言葉かよ」って思っていても、言葉の響きのかっこよさ、キャッチーさは案外大きな影響を与えるものだしね。
シンプルライフとミニマリストの違いは、「効率を重視するかどうか」になるんだけど、その効率重視が何に対するものなのかって話だよね。
コスパって言っても、時間、お金、選択する、って色々なコストがあるからね。
結局そのあたりは各々で考えてみるしかないんだけど、自身で選択して結果、全体的な生活の質が上がるっていうのが一番いいよね。