こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。
同じ事柄を記事にしても、書き手によって読者の受ける印象は大きく変わる。
それは文体が大きく異なるからである。
文体により、書き手は読者に認識される。
文章を書いていくうえで重要な文体ではあるが、普段はあまり意識されない。
文章を書いている時は、文章の内容に意識が向かうからだ。
文体はどちらかというと、文章の内容よりも一つ上の階層に位置する、全体のデザインを決定する要素の一つである。
しかもある程度、意識的に操作はできるが、根本の文体については、無意識に構成されることが多いものだ。
新聞などのマスメディアの媒体はフォーマットによって文章が統一されるため、色々な記者の人が書いても、一貫性のある統一した文章になる。
反対にブログの文章は、書き手個人の個性が出やすい。
その分、ブログごとの文体が強く表れる。
自分の文体がどんな感じなのか知ることで、文体を意識して、良い文章がかけるようになるかもしれない。
というわけで、ブログの文章を文体診断してみたよ。
文体診断ロゴーンで文章を解析
文体診断をするにはどうすればいいのか?
答えは簡単。
文体診断ロゴーンのサイトで、自分の文章を入力すると文章を解析してくれるよ。
診断方法は下記の通り、形態素解析を行う。
文体診断ロゴーンは、まず、入力された文章を形態素解析し、そこから得られた形態素数の情報と、文の長さに関する情報を10項目の得点にまとめます。そして、それらの得点を使って、文体の一致指数や文章評価を導き出すという流れで診断を行っています。
また、著名な作家64人と自分の文体を比較して、誰の文体に近いのかも教えてくれるよ。
わたしのブログ記事をいくつか文体診断ロゴーンにかけてみた。
文体診断でブログの文章を形態素解析した結果
文体診断したのは、直近の過去記事。
「田舎へ移住するってどうなの?仕事や生活などを当事者に聞いてみた」である。
文体診断の結果は以下の通り。
この記事は井上ひさしの文章にもっとも文体が近いようだ。
井上ひさし。
多分、読んだことがない。
多分というのは、井上靖と混同している可能性があるためである。
井上ひさしといえば「吉里吉里人」
いつか読もうと思ってまだ読んでない。
今度読もう。
うん。
文体診断ロゴーンは作者の一作品である「あくる朝の蝉」という短編を元に文体を形態素解析している。
書いた時期によって作者の文体が異なる可能性があるので、正確には「あくる朝の蝉」の文体に近い。
もしくは、その時期の作者の文体に近いということになる。
ちなみに「あくる朝の蝉」は四十一番の少年という文庫に収録されているよ。
文体診断の形態素解析の文章評価
次に文章評価である。
結果は以下の通り。
文章の読みやすさは「平均文長」と「平均句読点間隔」で採点している。
文章の一文が短いほど、評価が高くなる。
ヘミングウェイのように硬派に短くまとめると高評価。
舞城 王太郎や町田 康は評価低くなりそうだね。
評価C「適切」なので、可もなく不可もない。
文章の硬さは「ひらがな出現率」をもとにしている。
ひらがな出現率が平均に近いほど、評価が高くなる。
逆にひらがなが多すぎたり、漢字などが多すぎると、評価が低くなる。
目指せ中庸。
文章の硬さの評価はB「文章がやや柔らかい」となっている。
文章の表現力は「異なり形態素比率」が高いほど、高くなる。
異なり形態素比率とは文章中に一度しかでてこない形態素の割合である。
要はいろんな言い回しをしていたりしていると、評価が高くなる。
評価はA「とても表現豊か」なので、うれしい評価である。
広く浅く紹介する記事のため、同じ言葉を使う割合が少ないというのもある。
最後は文章の個性である。
著者全員の平均偏差値50よりも、一致指数が離れているほど、評価が高くなる。
わたしの場合は、C「やや個性的」
可もなく不可もない感じである。
そんなもんか。
まとめ
ブログの文章は比較的ひらがなを多用して、読みやすい文章を心がけている。
井上やすしの文章が選ばれるのもそういったところがあるのだろうね。
文体診断の有名人の文章の中には、吉田茂の国会所信表明演説とか入っている。
自由国家との協力提携を通じて世界の平和に寄与することは独立日本の基本方針とするところでありますが、政府は特にアジアにおける諸自由国との関係を緊密 にすることの重要なることを感ずるものであります。その意味から、政府は、東南アジアの諸国との間の賠償問題等もこれを積極的に解決することに努め、もつ てこれら諸国との正常なる国交関係の一日も早く樹立せらるることを期待するものであります。
こんなブログ読みたくない。
樹立せらるることを期待したくない。
そんなわけで、ブログ以外の文章も診断できるので興味があったら文体診断ロゴーンを使ってみると面白いよ。