グダー(gooder)というアメリカのサングラスメーカーをご存知だろうか。
グダーは2015年にロサンゼルスで誕生したメーカーだ。
定価3,700円と手頃な価格で偏光レンズを搭載していることから人気が高く、ユナイテッドアローズやオッシュマンズなどのセレクトショップにも置いてあるサングラスだ。
わたしも購入しようと考えていたが、いろいろ調べていくうちに買うのをやめることにした。
今回は個人的にグダーをおすすめできない理由を紹介するよ。
他におすすめのサングラスも紹介しているので、グダーの購入を検討している人は、購入前に一度読んでみてね。
- グダー(gooder)のサングラスが人気の3つの理由
- グダー(gooder)のサングラスがおすすめできない理由
- グダーは誤って「偏光サングラス」と表記されているモデルもある
- 5,000円以下で偏光サングラスの製品はない
- グダーよりおすすめの偏光サングラス
- グダーより他のサングラスのほうがおすすめ
グダー(gooder)のサングラスが人気の3つの理由
まずどうしてグダーが人気なのか理由をかんたんに説明するよ。
1.手頃な価格で買いやすい
グダーはアメリカのメーカーなので「どうせお高いんでしょ」と思われた人もいるかもしれないがこれが非常に低価格で、定番モデルの「OGs」や「Circle G」は、定価3,700円で購入することができる。
ちなみに本国では25ドルで売られているので、2,700円程度で買うことができる。
グダーのコンセプトの1つが「従来のサングラスよりも手頃な値段のサングラスを提供すること」なので、価格が安く手に取りやすい。
2.カラバリが豊富
グダーは低価格なだけでなく、カラバリが非常に豊富で色々な色のサングラスが売られている。
モデル名も個性的で、オールブラックのサングラスは「A GINGER'S SOUL」、グレーのサングラスは「Going to Valhalla...Witness!」といった名前がつけられている。
公式サイトでは、絶対に友達になれなさそうなテンション高めなイケイケな連中(こういう人のほうが、実際会うとすごいいい人だったりする)が、色々な色のサングラスをかけて走っている。
低価格な上にカラバリが豊富なので、色違いで揃えても財布に優しい。
3.偏光レンズを使用している
グダーは非常に低価格ながら、全て偏光レンズが採用されている(クリアレンズのモデルは除く)。
偏光レンズで光の反射を遮ることができるので、ドライブや釣りなど日光の照り返しが激しい場所でもクリアな視界を確保できる。
4,000円以下で偏光レンズを採用しているのは嬉しい点だ。
グダー(gooder)のサングラスがおすすめできない理由
グダーは、低価格で偏光レンズを採用、カラバリも豊富なサングラスだ。
スポーツサングラスのようなガチっぽさがない形をしているので、普段使いもしやすい。
いいとこだらけなので、わたしも購入する一歩手前まで行った。
しかし一見良い点しかないように見えるグダーのサングラスには問題点があった。
それはグダーのサングラスは「ファッション用サングラス」だという点だ。
サングラスの品質表示は3種類に分類される
日本でサングラスを販売する場合、品質表示法に従って3種類に分類される。
- サングラス
- 偏光サングラス
- ファッション用グラス
サングラスの規格
以下の基準を満たすとサングラスとして表記することができる。
- 屈折力がいかなる経線においても-0.125D(ディオプトリ)~0.125Dまでの範囲内である
- 任意のいかなる二経線間の屈折力の差が0.125D以下であって、平行度が0.166D以下のもの
D(ディオプトリ)は屈折率のことで、度を表す時にも使われるものだ。
偏光サングラスの規格
「偏光サングラス」は、上記のサングラスの基準を満たしていて、さらに以下の2つの基準を満たしている製品に表記できる。
- 偏光度が90%以上であるもの
- 偏光軸のずれが15度以下であるもの
ファッション用グラス
上記に当てはまらないサングラスは、全て「ファッション用グラス」と表記される。
グダーの品質表示は「ファッション用グラス」
グダーのサングラスは偏光レンズは使っているが、品質表示は「偏光レンズ」ではなく「ファッション用サングラス」に分類される。
つまり日本において偏光サングラスどころかサングラスの規格も満たしていないということだ。
ファッション用グラスは「あまり長い時間目にかけない旨」を記載する必要があり、長時間かけることは推奨されていない。
わたしは主に山登りで使おうと考えていたが、低山の日帰り登山でも3時間程度はサングラスをかけることになる。
それだけの時間ずっとファッション用サングラスをかけ続けるのは目に悪そう。
アメリカで25ドルで売られている安価なサングラスなので多くを求めすぎなのかもしれないが、正直期待はずれだった。
グダーは誤って「偏光サングラス」と表記されているモデルもある
グダーの販売元であるブルータグ株式会社は、2020年6月17日にグダーの7商品の表記が「ファッション用グラス」ではなく誤って「偏光サングラス」と表記してあったことを発表している。
<誤表記内容>
- 【誤】品名:偏光サングラス
- 【正】品名:ファッション用グラス
品質表示が誤っていた対象商品
- 【OGs】 Queen of Pain, Esq.
- 【OGs】 Iced by Yetis
- 【OGs】 Junie & Michelle’s Obstacle Opticals
- 【OGs】 Going to Valhalla...Witness!
- 【OGs】 A Ginger’s Soul
- 【OGs】 Bosley’s Basset Hound Dreams
- 【BFGs】 Mint Julep Electroshocks
誤表記されている製品のパッケージには以下のように品名が「偏光サングラス」と記載されている。
メリカリより引用
わたしのようにパッケージの品名を確認して「偏光サングラス」だと判断して買う人もいるだろうから、間違って買ってしまった人もいるのではないだろうか。
表記の誤りがあったのだがら、対象のブランドの公式サイトでアナウンスしそうなものだがグダーの公式サイトでは誤表記の記載が一切ない。
輸入販売元にしか記載がないので非常にわかりにくかった。
5,000円以下で偏光サングラスの製品はない
色々なサングラスを調べてみたが、グダーに限らず5,000円以下で偏光レンズがついたサングラスは「ファッション用グラス」と表記されていることが多い。
- DANG SHADES(ダンシェイディーズ): ファッション用サングラス
- アンサー4:ファッション用サングラス
- サンスキー:サングラス
5,000円程度で偏光サングラスの製品はないと考えたほうがいい。
ちなみにユニクロの1,500円のサングラスは品質表示が「サングラス」になっていた。
偏光レンズではないが、サングラスの基準は満たしているので、グダーよりは品質が高いサングラスということになる。
GUのサングラスはほとんどが「ファッション用サングラス」だが、 スポーツタイプのサングラスは品質表示が「サングラス」になっていた。
スポーツ用品店で売られているスポーツメーカーのサングラスでも、表記をみると「ファッション用サングラス」になっていることも多いので、購入する時はしっかりと表記を確認したほうがいい。
グダーよりおすすめの偏光サングラス
OUTLAND(アウトランド)
「OUTLAND」は、日本の超有名なレンズメーカー「SWANS(スワンズ)」を手掛ける「山本光学」の別ブランドだ。
全てのモデルで偏光レンズが採用されていて、10,000円程度から購入できる。
SWANSでも使われている、対象をくっきりと見せて視認性をより高める「ウルトラレンズ」を採用したモデルもあり。
フロート「アーバンギャラクシー」
「フロート」は、メガネの産地で有名な福井県鯖江市のメーカーだ。
「アーバンギャラクシー」は、フロートの中でも偏光レンズが搭載されたシリーズになる。
アーバンギャラクシーは、フレームとテンプルが別売りになっていて、好きな組み合わせを自由に選ぶことができるのが大きな特徴だ。
ハイカーズデポやヨセミテ、スカイハイマウンテンワークスなどのアウトドアショップとのコラボモデルも発売しているので、アウトドアと相性が非常にいいことがわかる。
上の2つに比べて、モデル名が多く、定番のウェリントンやボストンから、大きめのサングラスなど色々な形があるので、好みのものを選びやすいのも良い点だ。
価格はフレームとテンプルをあわせると14,000~15,000円程度になる。
DICE(ダイス)
※追記
メーカーに問い合わせしたところ品質表示が「ファッション用グラス」との回答でした。
やはり5,000円程度の価格で偏光サングラスの製品はないようです。
DICE(ダイス)は主にスノーゴーグルを販売するブランドだ。
こちらもOUTLANDと同じ「山本光学」が1997年に開始したブランドだ。
スノーゴーグルの他に、水に浮く軽量なサングラス「FLOATING GLASS」と、折りたたみサングラス「PARADICE GLASS」を販売している。
どちらも定価4,500円とリーズナブルなサングラスだ。
グダーより他のサングラスのほうがおすすめ
グダーは偏光レンズで値段が3,700円と安いことから人気が高いサングラスだ。
しかし品質表示が「ファッション用グラス」なので注意が必要だ。
ファッション用グラスは長時間の利用は推奨されていない。
品質表示が「ファッション用グラス」なら、グダーはスポーツショップで1,000~2,000円程度で売られている偏光サングラスと大差ないんじゃないだろうか。
例えばコールマンの偏光サングラスは2,000円以下で買うことができる。
もちろん「品質表示なんか気にしない」という人は気にせずに購入すればいい。
世の中にはファッション用サングラスがあふれているし、実際かけてみて大きな違いがわかるかと言われると、よくわからないのが正直なところだろう。
わたし個人としては、安いサングラスをかけたせいで視力が低下するのは嫌だし、もし買ったとしても「ファッション用グラス」ということが気になって、あまり使わずに手放すことになることが予想ができたので、グダーのサングラスを買うのはやめることにした。
実店舗ではパッケージやタグに品質表示が記載してあるのですぐにわかるが、ネットで売られているサングラスは、品質表示の記載がないことが多くわかりにくい。
偏光レンズが使われていても、品質表示がファッション用グラスの製品も多いので注意しよう。