ハンバート友幸の庭

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ニューバランス ミニマス「MT10」レビュー

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こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。

 

ジムに通っていた時に使っていたのが、知人にもらったニューバランスの MT10」というランニングシューズだ。

現在はジムに通っていないので、普段履きととして使っているよ。

 

「MT10」はしばらくニューバランスのラインナップから消えていたのだが、復刻したので改めて紹介するよ。 

ニューバランス ミニマス「MT10」とは

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  • 重量:約200g
  • ドロップ:4mm
  • ミッドソール:REV lite
  • アウトソール:ビブラム

ニューバランスの「MT10」は、2012年にスタートした「ミニマス(Minimus)」というラインの1足だ。

ミニマスは、従来のクッション重視のシューズとは違い、クッション性がほとんどない裸足に近い感覚で走るためのシューズが揃っているラインで、MT10はその代表的なモデルだ。

 

「MT」は「Minimus Trail」の略で、その名の通りトレイルランニングシューズだがもちろん舗装路で走ることができる。

 

MT10のようにクッション性があまりなく、かかととつま先のドロップ差があまりないシューズは「ベアフットシューズ」「ナチュラルフィールシューズ」「ミニマリストシューズ」などと呼ばれているよ。

ニューバランス ミニマス「MT10」レビュー

MT10はクッション性を省いたシンプルなシューズだ。

つま先とかかとのドロップ差は4mmとかなり少なめだ。

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ゼロドロップではないが、履いてみた感じではほぼ水平となっている。

 

かかとが高いシューズは自然とかかと着地になりやすい。

MT10はフォアフットやミッドフットでの着地がしやすくするため、ドロップ差をなくし

 

またMT10は指を動かしやすくするため、つま先の形状がビルケンシュトックのような幅広の形状になっている。

おかげでわたしのような幅広甲高の人が履いても問題なし。

アッパーのメッシュ生地も伸縮性があるので、指が自由に動かせて履き心地はとてもいい。

 

甲部分は補強のためかベルトのようなものがついていて生地が二重になっている。

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人によっては窮屈に感じることがあるかもしれないが、わたしは締め付けが気になるようなことはなかった。

走るとまた違う印象になるのかもしれない。

インソールはなし

MT10がインソールが入っていない。

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普通のシューズはインソールが入っているのが当たり前だが、MT10では足裏感覚をっ大事にするため省かれている。

裸足感覚は少なくなってしまうが、クッション性を高めたい人は自分でインソールをいれてもいいかもしれない。

アウトソールはビブラムソール 

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アウトソールにはビブラムソールが使われている。

わたしのMT10は旧モデルなので六角形のラグになっている。

現行モデルは六角形ではなく丸いラグになっていて、ラグパターンも少し違っているようだ。

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インソールはないが、ミッドソールがありビブラムソールも柔らかめなので適度クッション性と硬さがある。

通常の靴より薄いので、足先で路面の状況を確認しながら走ることができるが、適度な硬さがあり、足全体が保護されているので、裸足で走っているとはまた違った感じだ。

ニューバランス ミニマス「MT10」のサイズ感

わたしは幅広、甲高で普段26.5cmのシューズを選ぶことが多い。

幅が狭いシューズだとワンサイズ上げることがあるが、MT10は26.5cmでジャストサイズだ。

 

MT10はつま先の形状がビルケンシュトックのように広がっているオブリークという形になっているので、日本人に多いといわれている幅広の足の人でも問題なく履けるはずだ。

ニューバランスからミニマスMT10が誕生したわけ

そもそもどうしてニューバランスから裸足に近い感覚のシューズが発売されたのかというと「BORN TO RUN」という本がアメリカでベストセラーになったことが関係している。

BORN TO RUNは、高級なランニングシューズを履いて走っても必ず膝を痛めてしまう著者が、険しい山道をサンダルで何十キロも走り続ける伝説の民族タラウラマ族の存在を知りコンタクトを取るといった内容だ。

 

この本ではかかと着地の走り方や、クッション性重視のランニングシューズの問題点を取り上げ、つま先着地(フォアフット)や、クッション性のほとんどない「ベアフットシューズ」の利点を説いている。

 

この本がベストセラーになったあと、シューズメーカー各社はソールの薄い裸足感覚のシューズをリリースした。

例えば今でも残っているシューズだと、ナイキの「フリー」もこの時期に誕生したシューズだ。

ただ現行モデルは、クッション性があるので厳密なミニマリストシューズとは違う気がするけどね。

そしてニューバランスのミニマスシリーズやMT10もそのうちの1つにあたる。

ニューバランス ミニマス「MT10」が消えた理由

ただしその後クッション性のないミニマリストシューズは市場から姿を消すことになる。

最低限の機能しかないミニマリストシューズは、正しいランニングフォームを身につけるには最適だが、初心者には怪我やトラブルの原因にもなるからだ。

 

BORN TO RUNでタラウラマ族とデッドヒートを繰り広げたウルトラランナーの「スコット・ジュレク」は自分の本「EAT&RUN」のコラムでこう語っている。

理想の世界では、すべてのランナーは走る時にフォアフット(前足部)かミッドフット(中足部)で着地する。

けれどそんな理想の世界とは、ランナー誰もが痩せて健康的で、生涯に渡って1マイル(約1.6キロ)を5分で走れてしまうような世界だ。

けれど、ここは理想の世界ではないのも事実だ。

ランナーの中には初心者や運動不足の人もいる。

そのような人たちがフォアフット着地をすると、腱炎や他の軟部組織の怪我のリスクにつながる。

ケニアの田舎町で裸足で走って育ってきたのでなければなおさらだ。

「EAT&RUN」より

ミニマリストシューズはランニング経験があり筋力がしっかりとある人が行うには向いているが、初心者や筋力不足の人には向いていない。

そのことが理解されてなかったため、訴訟大国アメリカでは多くの訴訟が起こり、ミニマリストシューズは消えていった。

 

ミニマス「MT10」もしばらく市場から姿を消してしまっていた。

 

ただこれはフォアフットが悪いというわけではない。

タイムに伸び悩んだランナーがフォアフットを取り入れることでタイムが縮んだという話はよく耳にする。

これは、フォアフットで練習することでフォームが矯正されたり、かかと着地では鍛えられないふくらはぎの筋肉が鍛えられるためだろう。

ベアフットあるいはミニマルシューズで走ることの素晴らしさは、体の自然な自己受容感覚、つまり空間の中で自分のポジションを感じる能力を使って動くところにある。

自分と地面のあいだを隔てるものは何もなく、着地する度に即座に感覚のフィードバックを得て、体重を足にかけすぎずに軽く正しいフォームで走れるようになる。

「EAT&RUN」より

その後「MT10」が復刻

ブームによって一時期勢いを増したミニマリストシューズだが、その後静かに消えていった。

しかし、しばらく姿を消していた「MT10」が復刻して再登場した。

今まで大手シューズメーカーは、市場の小さいトレイルランニングには参入していなかったが、最近は大手シューズメーカーも、トレイルランニングシューズやウェアをリリースしたりして力をいれはじめている。

 

恐らくその流れからMT10などのミニマリストシューズも復刻したのだろう。

ニューバランス ミニマス「MT10」まとめ

「MT10」はクッション性が少ないミニマリストシューズの1つだ。

 

ソールが薄く非常に軽量なので持ち運びがしやすい。

わたしはジムで使っていたが、かさばらないので便利だった。

 

現在は、普段履きとして使っている。

つま先が広がっていて開放感があるので履きやすく楽だ。

 

わたしは歩き方が悪いのか、いつも右足かかとの側面が固くなっていたんだけど、MT10を履くようになってからは、かかとの側面が柔らかくなった。

自分ではあまり意識していないが自然と歩き方が変わっているのかもしれない。

 

わたしのようにカジュアルに使うこともできるし、ランナーがベアフットを取り入れるための最初のシューズとしても最適なシューズだ。