こんにちは友幸(@humberttomoyuki)です。
わたしは洋服のお直しの会社で働いていたことがある。
マジックミシンやクイックリフォームみたいな会社だ。
そのため、裾上げくらいなら簡単にできる。
一応元プロだ。
今回は自宅で自分で裾上げをする方法とコツを紹介するよ
自分でパンツの裾上げをする時に準備するもの
自分でパンツの裾上げに必要なものは以下の通り。
- ミシン
- 洋裁ハサミ
- 糸
- マチ針もしくはクリップ
- チャコペン
- アイロン
- 洋服用のブラシ(エチケットブラシ)
普通の洋裁に使うものばかりなので、家にミシンがあれば全部持っているはずだ。
マチ針は裾上げの丈を決めるときに使う。
なければクリップでも代用できる。
クリップは目玉クリップのように大きく挟めるものがいい。
チャコペンは裾上げをする時に印付けに使用する。
洋服用のブラシは裾上げが終わった後に最後にチャコペンを消すのに使う。
エチケットブラシという名前で100均にも売っているよ。
100均の使えるアイテム!エチケットブラシを紹介 - ハンバート友幸の庭
何かと重宝するので、洋裁をするなら持っておいていいかもしれない。
パンツの裾上げをする流れ
ジーンズやチノパンツなどの裾は「三つ折りステッチ」と呼ばれる方法で縫われている。
名前の通り、三つに折ってミシンで縫う方法だ。
パンツの裾上げは大きく分けて5つの工程にわかれる。
- 丈を決める
- 縫い代をつくる
- 裁断
- 縫製
- 仕上げ
慣れれば10分もかからないうちに終わるようになる。
今回の裾上げにはこの前買ったユニクロのワイドフィットチノパンツを使ったよ。
裾上げをする丈を決める
まず最初にパンツの丈を決めよう。
鏡の前で裾丈をみながら、調整していく。
自分一人で裾丈を調整するときは、裾丈を調整するためにしゃがみこむと、パンツが引っ張られて裾が短くなる。
その状態で立ち上がると裾が長くなるので、思った通りの丈にならない。
しゃがんだ時に「少し丈が短いかな」と思うくらいにした方が、立ち上がった時にピッタリとした丈になる。
誰か他の人に手伝ってもらえば、立ったまま丈が調整できるのでだれか頼む人がいるのであればそちらの方がおすすめだ。
また丈を決めるときは、ウエストの位置に注意しよう。
ウエストの位置が変わってしまうと、裾丈も変わってくる。
ワンクッションおいたりするようであればあまり問題にならないが、今は、短めの丈が多いので、ウエストの位置を間違えると短くなりすぎたりして取り返しがつかなくなる。
パンツにはベルトをして普段履く位置にウエストを合わせて、丈を決めよう。
できれば靴と靴下もパンツと合わせるものを履いた方がいい。
裾丈を調整して長さが決まったら、脇と内また部分にマチ針かクリップをしておさえる。
これで、裾丈を決める作業は終了だ。
今回は裾丈をくるぶしの上あたりにするので、結構短めになった。
裁断するために縫い代を作る
次にパンツを裁断するために、チャコペンで印をつけていく。
出来上がり線を引く
まずは最初に出来上がり線を引く。
出来上がり線が最終的な裾丈になる。
裾丈を決めて折った部分にチャコペンで印をつける。
印をつけたら、マチ針を外して、裾から印までの長さを測る。
今回だと6㎝になる。
脇と内またで裾から印をつけた場所までの長さが違うことが結構ある。
その場合、脇の長さに合わせよう。
パンツの脇は横から見えるので、鏡で裾丈を調整した時も脇の長さを基準にしていることがほとんどだ。
内またよりも脇線で合わせたほうが失敗が少ない。
短くなりすぎるのが、心配な人は裾丈が長くなる方に合わせよう。
裾が長ければ後から短くすることはできる。
次にパンツを表側にして、裾から6㎝の部分に線を引く。
後ろも裾から6㎝のところにチャコペンで印をつける。
※写真だと、パンツの裏側に線を引いてしまっているけどこれは間違って引いた。
パンツの裏側に引いても二度手間になるだけなので、パンツを表にして線を引こう。
チャコペンで線を引けたら出来上がり線は完成だ。
裾のステッチ幅を決める
次に裾のステッチ幅を決める。
これはパンツのステッチ幅を測ればいい。
チノパンを測ってみたところ、ステッチ幅は2.5㎝だった。
ステッチ幅はジーンズがだいたい1~1.2㎝、チノパンは2~3㎝が多い。
特にこだわりがないなら、同じ幅にしよう。
ただし女性のワイドパンツなどでたまにステッチ幅が5㎝以上あるものがある。
ステッチ幅が長くなると縫いにくくなるので、こだわりがなければ、3㎝以内に短くしたほうが簡単に縫える。
縫い代をチャコペンで引く
ステッチ幅が決まったら、縫い代をチャコペンで引いていく。
縫い代はステッチ幅×2になる。
今回は、ステッチ幅2.5㎝×2なので、5㎝の縫い代になる。
この縫い代は、縫った後は裾の内側に入って見えなくなる部分になる。
縫い代が、元の裾が縫ってある部分重なってしまう場合、裾のステッチをほどこう。
裾のステッチをほどくのが面倒なら、ステッチ幅を1㎝などに変更してもいい。
今回は、元の裾のステッチをほどいた。
ステッチをほどいたら、出来上がり線から2.5㎝と5㎝下に線を引く。
2.5㎝の線は出来上がり線と同じように、前と後ろ両方に印をつけておこう。
後ろにも線を引いておくと、縫うときにわかりやすくなる。
パンツを裁断する
チャコペンで線が引けたら、一番下の線でパンツを裁断する。
間違って変なところを裁断しないように気を付けよう。
両方の裾が切れたら裁断完了だ。
切った裾はミシンの糸目の調整に使うので捨てずにとっておこう。
今まで裏側にチャコペンを引いていたので、表に引き直す。
初めからパンツの表側に線を引いている人は必要ないよ。
反対側も同じように引く。
次は裾をミシンで縫っていく。
ミシンで裾を三つ折りにして縫う
いよいよ縫製だ。
すぐに縫いたいところだが、その前にミシンを準備しよう。
糸の番手について
今回縫うときの糸の太さは60番手を使用した。
最初からミシンにセットされていたからそのまま使った。
縫うときの糸は生地の厚さに合わせるのが基本だ。
チノパンやジーンズであれば生地が厚いので、20~30番手の太い糸を使ってもいい。
好みに合わせて変更しよう。
今回のチノパンはあまり厚い生地でもないので、60番手で問題なかったよ。
糸の縫い幅について
ミシンでは、1針進無時の長さを決めることができる。
今回、糸の1針ごとの長さは2.5㎜に設定した。
これもデザインによって、変更していい。
だいたい3㎜くらいが一般的だ。
短くすると1針進む距離が短くなるので目が詰まる。
あんまり長くしすぎると、糸がほどけやすくなるので仮縫い以外では使わない。
糸調子をあわせる
本縫いに入る前に、裁断した裾の残りで、必ず試し縫いをしよう。
このとき必ず上糸と下糸の糸調子を確認しよう。
糸調子が弱いと、縫い目の針を刺した部分がポツポツと浮いているような状態になる。
裾を縫うときはパンツの裏側を上にして縫うので、出来上がりは下糸が表側に出てくる。
下糸の調子が弱いと、できあがりの見た目が悪くなってしまう。
下糸が弱い場合、上糸の糸調子を弱めるか、下糸の糸調子をボビンで調整しよう。
裾を縫製する
準備ができたら、裾を三つ折りにして縫っていこう。
パンツを裏返して、チャコペンにあわせて三つ折りにする。
縫うときは、内またの縫い目から縫い始める。
縫い始めと縫い終わりで糸が重なるので、一番目立たないところで縫った方が見た目がいいからだ。
三つ折りにして、マチ針を止めていく必要はない。
マチ針を留めると時間がかかるし、裾幅が均等にならずにきれいに仕上がらない。
左手で三つ折りを作りながら、右手で生地をおさえて、幅に合わせて縫う。
ステッチ幅が広くて、長さがわからない場合、あらかじめマスキングテープをミシンに貼っておこう。
ミシンを進めたら、あとは同じように左手で三つ折りを作り、右手で生地を抑えながら進めていく。
伸縮性のある生地の場合、生地を引っ張りすぎると伸びてしまうので、あまり力を入れすぎないようにしよう。
裾を一周したら、縫い始めと重ねて何針が縫って完了だ。
返し縫いは糸が重なって見た目が汚くなるのでしなくていい。
返し縫いをしなくても、縫い始めと重ねて縫っていれば、生地が重なって厚くなっている部分なのでほどけない。
終わったら残った片方の裾も同じように縫う。
仕上げにアイロンをかける
両方の裾が縫えたら、裾にアイロンをかけよう。
アイロンをかけないと裾がふにゃふにゃしているので、アイロンで裾をしっかりとさせる。
生地によってはアイロンをかけると白くなったり、テカったりするので、必ず当て布をあててアイロンをかけよう。
当て布は、薄い布ならなんでもいい。
今回はハンカチを使った。
アイロンをかけるときは裾のかたちをしっかりと作るため、しっかりと体重をかけよう。
裾の裏側も同じようにアイロンをかける。
スチームを当てた後は、冷えたときに形が固まるまで、しばらくそのままにして置いておこう。
アイロンが終わったら、最後に洋服用のブラシをかける。
裾についているチャコや、糸くずを払おう。
これで裾上げは完了だ。
パンツの裾上げが完成
これで裾上げは完了だ。
スチームを使っていないので、裾のラインが甘いけど、自分の分なのでこれでよし。
まとめ
パンツの裾上げは慣れると、だいたい10分くらいでできる。
特にやり方を教えたわけでもないのに、実家の父親がミシンを使って自分のジーンズを裾上げしていたので、結構誰でもできるだろう。
同じやり方でカーテンやスカートの裾を縫うこともできるよ。
自宅で簡単にできるので、家にあるパンツで裾を短くしたいものがあれば試してみてね。